プロ野球・元阪神の金本知憲氏（４７）が、８日放送の関西テレビの特番「戦火に散った野球人～幻のミスタータイガース～」（関西ローカル、深夜１・３５）で初の番組ナビゲーターを務めることになり、３日、東京・野球殿堂博物館などで収録を行った。

　戦前の野球界で数々の伝説を残し、戦火で落命した、元大阪タイガース（現阪神）の強打者でミスタータイガースの先達（せんだち）と称される景浦将氏や、東京巨人軍（現巨人）の名投手・沢村栄治氏らにスポットを当てる番組。

　収録を終えた金本氏は「あれだけのプロ野球選手が亡くなっていたということを知ったのが率直な感想。プロ野球選手でも戦場にかりだされていたんだと」と述べた。景浦氏と沢村氏が対決した洲崎球場跡（東京都江東区）も訪ね「実際にここに景浦さん、沢村さんがいたんだというのを感じて、感慨深いものがありましたね。当時、大阪タイガースの６番がいた。それこそ、背番号の大先輩ですよ」としみじみと語った。

　現役時代には骨折しながらも連続出場を続けた金本氏だが「僕らと比べたら失礼かな。戦争にも負けず野球をやり続けようという精神の根本は野球を愛していたんだなと感じますね」と激動の時代を生きた先人たちの精神に敬意を表した。

　一方で、自身の将来的な殿堂入りの可能性については「引退されてからも野球界に貢献されている方が表彰されているイメージなので。まだ（自分は現役を）終わったばっかりですから」と話した。