油井さん万感「地球がすごくきれい」
油井亀美也(ゆい・きみや)さん(45)ら3人が搭乗するソユーズ宇宙船を載せたロケットが23日午前3時2分(日本時間同6時2分)、国際宇宙ステーションに向けてバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。宇宙船は打ち上げ9分後、予定通りロケットから分離され、打ち上げは成功した。約6時間かけて高度約400キロのステーションに近づき、日本時間午前11時45分に到着した。油井さんは滞在する飛行士に迎えられ、笑顔で抱き合い到着を喜んだ。
国際宇宙ステーションに到着した油井さんら3人は、滞在中の3飛行士と合流し、計6人で家族との交信イベントに参加した。油井さんは「地球がすごくきれいで言葉がないぐらい。みんなに見せてあげたい」「重力がないのがまだ結構戸惑っている」「慣れるまで時間がかかるかな」と初飛行の実感をにじませた。
日本人の宇宙飛行は10人目で、ステーションの長期滞在は船長を務めた若田光一さん(51)に続き5人目となる。油井さんはJAXAが2009年に10年ぶりに採用した「新世代」の飛行士。航空自衛隊のテストパイロット出身で即戦力と期待され、ソユーズ宇宙船では万一のときに船長に代わって操縦を担う役目だ。
5カ月間の長期滞在で油井さんは、日本実験棟「きぼう」での科学実験や、無人補給機こうのとり5号機のドッキングなど多様な任務が待ち受ける。
中でも注目を集めているのが、宇宙の謎の存在である暗黒物質を探索する観測装置「CALET」の設置だ。きぼうの外側で宇宙空間を観測、暗黒物質のシグナルを捉えればノーベル賞級の成果とされる。
8月には、こうのとり5号機をロボットアームでつかまえる。地上の交信担当は若田光一さんが務め、日本人同士の連携でドッキングするのは初めて。油井さんは交信イベントでも「責任重大だ」と気を引き締めていた。
ステーションでは現在、火星への有人飛行を目指した基礎データを取得するため、米国とロシアの飛行士が1年間の予定で滞在を続けており、油井さんも合流して補佐する。帰還は12月22日の予定となっている。
