イスラム国、後藤さん殺害か 映像流す

 中東の過激派「イスラム国」を名乗る組織は1月31日午後10時(日本時間2月1日午前5時)頃、人質にした仙台市出身のフリージャーナリスト後藤健二さん(47)を殺害したとする映像声明をインターネット上で公開した。菅義偉官房長官(66)は記者会見で「総合的に判断して後藤さん本人の可能性が高いと考えている」と述べ、事件は邦人人質2人が殺害されるという最悪の結末を迎えた。

 男性は身じろぎもせず、一点を見つめ続けた。イスラム国を名乗るグループが公開した映像。オレンジ色の服を着た後藤さんとみられる男性は、黒ずくめの覆面の男がナイフを喉元に当てると、祈るように目を閉じた。

 「慈愛あまねく慈悲深きアラーの御名において」とのアラビア語と「日本政府へのメッセージ」との英語の字幕で始まる映像は約1分10秒。イスラム国のメディア部門のロゴが入っていた。

 後藤さんとみられる男性は手を後ろに組み、乾いた砂地にひざまずかされた。「お前たちは悪魔の有志国連合の愚かな同盟国と同じだ」。黒ずくめの男は脇に立ち、男性の服を首の後ろ側でつかみながらナイフを時折、正面に突き付け、日本政府を強く批判した。

 英国特有のアクセントが目立つ英語で話す男は、1月20日に流れた最初の映像で殺害を予告した人物と同一に見える。男は、日本がイスラム国に対する「勝ち目のない戦いに参加するという無謀な決断」をしたため、後藤さんを殺害すると主張。「日本にとっての悪夢が始まるのだ」と、今後も日本人を標的としたテロの継続を予告してメッセージを締めくくった。

 最後に、後藤さんとみられる男性の遺体が映し出された。

 1月24日には千葉市の湯川遥菜さん(42)を殺害したとする画像も公表されており、日本人を狙った人質事件は、最初の殺害予告から12日目に最悪の展開となった。

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