宮崎監督引退表明で「風立ちぬ」に注目

 宮崎駿監督(72)の衝撃の引退発表から一夜明けた2日、最後の作品となる「風立ちぬ」が上映されている劇場には、引退を惜しむかのように多くのファンが詰めかけた。宮崎監督への称賛は国内外問わず高まっており、今後について「短編を製作する余地がある」と期待を込めた臆測まで飛んでいる。スタジオジブリには「やめないでほしい」というメッセージも数多く寄せられるなど、改めて宮崎監督の存在の大きさが浮き彫りになった形だ。

 突然の引退発表を受け、ファンは宮崎監督最後の作品となる「風立ちぬ」を見ようと、劇場へは多くのファンが訪れた。2日は夏休み明けの平日で、しかも前日1日は映画1000円デーと不利な条件がそろっていた。配給の東宝によると、1日と比較しても激しい落ち込みはなかったという。7月20日に公開された「風立ちぬ」は1日までで714万8485人を動員。興行収入88億4800万円を記録しているが、引退発表が“追い風”となり、100億円突破は確実となった。

 東京都小金井市のスタジオジブリにも、この日朝から電話やメールで感謝の言葉を伝える一方で「やめないでほしい」と引退を惜しむ声が数多く寄せられたという。

 海外メディアも引退発表に大きな関心を寄せた。ロイター通信は「日本のウォルト・ディズニー」と表現し、AP通信も「アニメ界で最も称賛され成功を収めた監督の1人」と報じた。

 米紙ニューヨーク・タイムズの電子版は「(引退)発表の言い回しは宮崎氏が短い作品を製作する余地を残している」とアニメ界に残る可能性を示唆していた。一方で、韓国の聯合ニュースは宮崎監督が「憲法や原発などの政治的発言が呼んだ波紋に負担を感じたのではないか」などとの臆測を伝えるなど、反響は世界中に広がっている。

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