「はだしのゲン」関心UPで増刷決定

 松江市教育委員会が市立小中学校に漫画「はだしのゲン」の閲覧制限を求めた問題で、市教委は26日、臨時会議を開き、制限の要請には「手続きに不備がある」として、撤回することを決めた。

 今月16日に問題が表面化した後、市教委には「戦争の悲惨さを学ぶ機会が失われる」「知る自由の侵害だ」といった批判が相次いだ。教育委員に諮らずに事務局が要請した経緯にも疑問の声が上がり、市教委は方針の転換に追い込まれた。

 閲覧制限での関心の高まりを示すように、「はだしのゲン」は注文が相次ぎ、発行元の汐文社と中央公論新社は26日までに増刷を決定した。

 汐文社によると7、8月は、前年同時期の3倍に当たる約7千部を発行。在庫が少なくなったため、全10巻の各2千部の増刷を決めた。中央公論新社も書店からの注文数に合わせ、全7巻各約1万部の増刷を決めた。

 作者の中沢啓治さんは昨年12月に死去。汐文社の政門一芳社長は「お亡くなりになって初めての夏ということもあるが、松江市の問題が売り上げに大きく影響しているのは間違いない」と述べた。

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