猪木氏当選ダーッ!18年ぶり国政へ
「第23回参議院議員選挙・比例代表」(21日)
日本維新の会から比例代表候補として出馬した元プロレスラーのアントニオ猪木氏(70)が、18年ぶりの国政復帰を果たした。全国的な知名度を生かし、開票開始から13分で当確を決めた速攻劇に「元気があれば当選もできる!!」と万歳三唱。「燃える闘魂、俺の生きざまを背中で見せるしかないんだと思います」と、国会への闘魂注入を誓ったが、テレビのインタビューで政策を問われ、「これから…」と口ごもる場面もあった。
「俺が選挙の花になる」と立ち上がった猪木氏が、予告通りの速攻技で華麗な勝利を決めた。当確の一報がNHKのニュース速報で流された午後8時13分。東京都港区の事務所で支持者の歓声に包まれた猪木氏は「元気ですかー。元気があれば、当選もできる!!」と、満面の笑みで両手の拳につかんだ赤いマフラーを大きく空に突き上げた。
逆風の維新からの出馬だったが、「(自分は)困っている人に手助けしたいタイプ。もう一度風を吹かせたい」と振り返った。「猪木の元気の賞味期限が切れないうちに、日本のために何かできたら」と意気込んだ17日間の選挙戦中は、1万人との握手を目指し全国各地で“闘魂注入”。赤いヘリコプターで富士山を旋回する空中遊説や、応援演説に元K‐1世界王者のピーター・アーツ(42)を招くなどド派手な活動を展開した。
今回から解禁となったインターネットでの活動では、ツイッターを駆使して「元気ですかー!」などおなじみのフレーズを連呼。全候補者の中で7番目に多い約5万2000人のフォロワーを集めてみせた。
当確後の会見では、「(選挙戦中は)『私をよろしく』ということはほとんど言っていない。『選挙に行こうよ』とただ訴えてきただけ。私は足を止めてもらう役割を買って出たのです。選挙と政治は別物」と“客寄せ”に徹した自らの活動を振り返った。テレビ東京の選挙特番で司会の池上彰氏(62)から、かつて消費税反対を唱えながら、消費税増税を容認する維新からの出馬の矛盾を問われると、「政策をだいたいは…アレしたんですが、打ち合わせしたことがないんです。風を吹かせろってだけで、単純なんです」と思わず“ぶっちゃけトーク”を漏らす一幕も。
「ただ人気者だから、というものではない、期待されている感じを受けた。燃える闘魂、俺の生きざまを背中で見せるしかないんだと思います。『四十の手習い』と言いますが、“七十からの勉強”です」と宣言。最後はお約束の「1、2、3、ダーッ」の雄たけびで締めくくった。
