ブラジルで20万人デモ、W杯は無駄遣い

 サッカー日本代表も参加しているコンフェデレーションズカップ開催中のブラジルで17日、コンフェデ杯や来年のW杯開催に伴う国費の無駄遣い是正などを求めるデモが行われた。

 首都ブラジリアなど10都市以上で市民計約20万人が参加、過去20年間で最大規模のデモとなった。月末まで続くコンフェデ杯の大会運営を危ぶむ声も強まっている。

 今回のデモは、サンパウロで今月初め、公共交通機関の運賃が値上げされたことをきっかけに各地に波及、規模も拡大し、17日には10都市で行われた。深夜にはほぼ収束したが、地元メディアによると、ブラジリアや第2の都市リオデジャネイロでは、暴徒化した少数の参加者が18日未明まで議会に立てこもるなど抗議を続けた。

 最大都市サンパウロでは、デモ隊幹部と当局が対話を開始したが、インフレ解消や1年後に迫ったW杯開催に伴う公費無駄遣いの是正など、デモ隊側の要求は現時点で実現の見通しが立っておらず、抗議行動は過激化の恐れもある。

 国際サッカー連盟(FIFA)は「地元政府を信頼している」として静観の構えだが、ルセフ政権は治安対策強化、インフレへの早急な対策を迫られている。

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