ビーチ・ボーイズ、33年ぶり5人で来日
33年ぶりにオリジナルメンバーで来日した米ロックバンド、ビーチ・ボーイズが14日、都内で会見を開いた。これまでもビーチ・ボーイズ名義での来日はあったが、ボーカル兼キーボードのブライアン・ウィルソン(70)が参加したオリジナルメンバー5人での来日は1979年以来。16日の千葉市・QVCマリンフィールド公演など全国3公演で、デビュー50周年を迎え、完全復活したベテランバンドが懐かしいサーフィンサウンドを響かせる。
平均年齢68・6歳となった5人は、アロハやポロシャツなど米西海岸スタイルで現れた。33年前は、“米国へのあこがれ”を体現したようなまぶしい好青年だったブライアンも、顔にしわが刻まれすっかりおじいちゃんといった風情。それでも、元気いっぱいに「50年練習を続けてきたようなもの。その分うまくなってるはずだから楽しみにしててくれ」とおどけて見せた。
ビーチ・ボーイズは兄弟、いとこを中心に結成し、「サーフィン・USA」などのヒットで1960年代を代表するグループとしてビートルズらと覇を競った。オリジナルメンバーであるブライアンはソロで活動していたが、50周年を迎えた今年、バンドに再合流し、66、79年に続く3度目のオリジナルメンバーによる来日公演が実現した。
ベース兼キーボードのブルース・ジョンストン(70)は「またこのメンバーで日本に来ることができたのはすごいことだし、うれしいよ」と、分裂を繰り返したバンドが元の形に戻ったことを喜んだ。
4月からワールドツアーをスタートさせ、久々に日本の地を踏んだメンバーだが、海をこよなく愛するだけに、昨年の東日本大震災に心を痛め、ギターのアル・ジャーディン(69)は「必ず復興できるし、未来もある。ぼくたちもいつか被災地で公演できれば」と特別な思いも明かした。
今後は16日の千葉公演のほか、17日に大阪市中央体育館、19日に名古屋市の日本ガイシホールのステージに立つ。9月26日には50周年記念ベスト盤を発売する。
