A・ハサウェイ、事件余波で来日中止
20日(現地時間)、米コロラド州オーロラの映画館で「ダークナイト ライジング」(28日日本公開)の上映中に起きた銃乱射事件を受け、同作品のクリストファー・ノーラン監督(41)、女優のアン・ハサウェイ(29)らが来日を中止することが21日、分かった。被害者への哀悼の意を示すとともに、事件による作品への関係づけを避けるためという。
コロラドで起きた悲劇が作品に大きな影を落とした。
ジェームズ・ホームズ容疑者(24)は、「バットマン」シリーズの最新作である「ダークナイト ライジング」の上映開始後、客に向かって銃を乱射した。警察によると、死者は12人、負傷者は58人で、負傷者のうち10人が重体という。CNNによると、ホームズ容疑者は自分は同シリーズに登場する悪役「ジョーカー」だと供述しているという。
事件とともに波紋は世界に広がった。今週末に予定されていたフランス・パリでのプレミア中止に続き、来週予定していた日本、メキシコでのプレミアも中止が決まった。ノーラン監督、ハサウェイ、俳優・ジョセフ・ゴードン=レビット(31)らスタッフ5人が来日し、25日にジャパンプレミア、26日に来日会見を行う予定だったが、日本の配給会社によると、この日、本国の映画会社からキャンセルの正式な連絡があったという。
同作品はシリーズ前作「ダークナイト」が全米歴代興行収入4位を記録した大ヒット作の完結編とあり、公開前から話題を呼んでいた。東京国際フォーラムで行われる予定だったプレミアを急きょ、一般客向けの上映会に変更するなど、配給会社、宣伝担当者は対応に追われた。
ノーラン監督は声明を発表し「映画館は私にとって家のようなもの。無害で希望に満ちた場所でこんなに耐え難い残忍な犯行が行われたことに大きな衝撃を受けている」とコメントしている。
