【1】頑丈な体に生んでくれた親に感謝

 「室田淳の鉄人トーク・第1回」

 昨年59歳でレギュラーツアーの賞金シードに返り咲き、シニアツアーでもこれまで3度の賞金王を手にしている室田淳プロ。ファンだけでなく同業プロも認める「鉄人」です。そんな室田プロが「丈夫で長持ち」33年間のプロ生活を大いに語ります。

 ◇   ◇

 最近、皆さんから「鉄人」って呼んでいただくことが増えました。今年60歳になるんだけど、この年になってもレギュラーツアーとシニアツアー(50歳以上)の両方でプレーしていることなんかを評価して、そう呼んでくれていると思う。

 でも、自分の中では「鉄人」なんて思ったことは一度もないなぁ。むしろ「凡人」。普通のプロゴルファーですよ。もちろん、常にうまくなりたいとは思っているけど、でも、自分よりも上手な選手はたくさんいるし、特別、人よりも体力があるとも思わない。

 レギュラーとシニアの両方に出続けているのも、せっかく出られる試合があるんだから出るのは当然。ゴルフでお金を稼ぐことが僕の仕事だからね。

 まあ、年も年だから、シニアだけに専念してもいいのかもしれないけど、凡人はそうもいかないんだよ。本当にすごい選手は試合を選んで、そこに合わせて調整して優勝を狙っていくんだろうけど、自分は試合の中で「ああでもない、こうでもない」と模索しながら調子を上げていくタイプ。だから休んでたらダメ。とにかく試合に出続けないと。そんな積み重ねがあって、気がついたらここまで来たって感じだね。

 ただ、この年まで大きなケガなく元気にゴルフを続けていられるのは、やっぱり強い体があるからだと思う。身長180センチとでっかく、頑丈に生んでくれた親に感謝しないとね。それと自分は子供のころから勉強よりも運動が好きで、いつも体を動かしていた。中学、高校と野球をやっていたことで体づくりができたんじゃないかな。

 今は自分と同世代のゴルフファンの人たちにたくさん応援してもらっている。試合で頑張っている姿を見せることで、そんな方たちの励みにもなりたいと思っています。

(協力 ザ・リッツ・カールトン大阪)

 ◆室田 淳(むろた・きよし)1955年7月26日、群馬県出身。太田高を経て日体大に進み、19歳からゴルフを始める。27歳でプロテストに合格し、91年のブリヂストン阿蘇オープンで初優勝。ツアー通算6勝。昨季は日本オープンで6位に入るなどし、史上最年長59歳にして賞金シードに返り咲いた。シニアツアーでも通算12勝を挙げ、06、07、13年と3度賞金王に輝く。家族は妻と3女。180センチ、80キロ。サメジマコーポレーション所属。

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