２０１５年は日本ゴルフ界に新時代到来を告げる１年となるか。女子では横峯さくら（２９）＝エプソン＝がプロ１２年目で初めて米ツアーへ本格参戦。ツアー初優勝、そして１９７７年の樋口久子以来、日本勢２人目となるメジャー制覇へ期待が懸かる。

　いよいよ横峯が新春の海を渡り、米ツアーに殴り込みをかける。独特の超オーバースイングは青い目のギャラリーの度肝を抜くことだろう。安定感抜群のフェードボールはどこまでも飛び、ライバルたちを震え上がらせるに違いない。

　０４年にプロ転向してから１２年目の、満を持しての米ツアー挑戦。その理由を「ゴルフともっともっと向き合いたいと思った」と、短い言葉で表現した。０９年に賞金女王を獲得し、昨年は生涯獲得賞金が１０億円を突破した。もう国内にやり残したことはない。

　米ツアー参戦を決めた、もうひとつの理由は昨年の結婚だ。メンタルトレーナーの夫・森川陽太郎氏（３３）は語学が堪能。現地で言葉の問題がないのは心強い。「ひとりじゃなくて二人三脚で臨める。参戦するからには優勝したい気持ちが強い」と、Ｖ宣言も飛び出した。

　本格参戦１年目ながらメジャー制覇への期待も高まる。昨年６月の全米女子オープンでは海外メジャー自己最高位となる７位でフィニッシュ。１０位に入った４年前の成績を塗り替え「（結婚による）メンタル面の成長が大きいと思う」と自信を深めた。これまで日本女子でメジャー制覇を果たしたのは７７年全米女子プロの樋口久子ただ一人。横峯が２人目の快挙を成し遂げる可能性は十分にある。

　米国へは今月中旬に出発し、開幕戦のコーツ選手権（フロリダ州）から出場する。同期の宮里藍とも既に連絡を取り、活躍を誓い合った。「藍ちゃんは向こうでは先輩。いろいろ教わっていきたい」。メジャーでさくらと藍のプレーオフ対決。しびれる瞬間が待ち遠しい。