藤田が地元逆転V!父子の悲願達成に涙

 「アールズエバーラスティングKBCオーガスタ・最終日」(8月31日、芥屋GC=パー72)

 藤田、涙の地元V!首位と6打差17位から出た藤田寛之(45)=葛城GC=が、3連続を含む8バーディー、1ボギーの65をマーク。通算12アンダーで並んだ梁津万(リャン・ウェンチョン、36)=中国=とのプレーオフを5ホール目で制して今季2勝目、ツアー通算17勝目を挙げた。福岡県出身の藤田にとっては地元開催試合での“初優勝”。今季の獲得賞金も4970万円余りとなり、賞金ランキングも2位に浮上した。

 クールな元賞金王が言葉を詰まらせた。グリーンサイドでの優勝インタビュー。「本当に勝ちたい試合だった…」。20回目の出場で悲願を果たした藤田は、次の言葉をつなげられなかった。通算17度目のツアー制覇で初めて見せた涙だった。

 中学2年の時、父・寛実さんに連れられ、初めて見たプロツアーがこの大会だった。そんな思い出の詰まった大会でベテランの技を披露した。この日の平均パット数1・333は1位。ツアー唯一の高麗グリーン対策として、ヘッドが重くて大きいマレット型に替えたパターがさえた。

 8バーディー、1ボギーで通算12アンダーまでスコアを伸ばし、梁とのプレーオフに持ち込んだ。勝負を決めた5ホール目。この日初めて18番の第1打でフェアウエーをキープし第3打を4メートルまで寄せてパーセーブ。梁が3メートルのパーパットを外し決着がついた。

 75歳の寛実さんは数年前から体調を崩し、会場を訪れることはできなかった。93年の初出場以来、優勝を心待ちにしていた父。「ずっと1ラウンドついて回ってくれていたんですが、2年前にはここの医務室にお世話になりましたね」。長い年月をかけ、ようやく父子の悲願を達成した藤田は感慨を込めた。

 「(地元の)福岡で勝つことは念願だった」。前夜は福岡市の実家で母親が作ったすき焼きでパワーをもらって地元初Vにつなげた。賞金ランキングも小田孔に次ぐ2位に浮上。2年ぶりの賞金王の吉報も両親に届ける。

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