東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長（８３）が４日、都内で会見した。前日３日に日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）の評議員会で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」などと発言したことを謝罪、撤回した。辞任は否定した。

　ロンドンブーツ１号２号・田村淳は３日に東京五輪の聖火リレーのランナー辞退を表明した中で、森氏が密を避けるため「タレントは田んぼを走ったらいいんじゃないか」と持論展開したことも挙げ、「同意しかねる。農家の方にも失礼だと思う」と述べていた。

　会見で、淳の辞退の件を聞かれた森氏は、指摘されているのは２日の自民党会合での発言だとし、「（聖火リレーは）我々が直接やるもんじゃないが、基本的には密を避けてやってほしいと言っている。その中で、例えば人気のあるタレントさんはできるだけ人がたくさんあつまってくる所はご遠慮していただくほうがいいかなと私は思っている」と語った。

　「田んぼ」発言に関しては、「タレントさんがくると皆が集まってくる。そうすると密になるから、それをどう避けるか。そういう話の例で国会議員たくさんおられましたが、じゃあ何もないところなら田んぼで走るしかないねと、しかし田んぼで走ればやっぱり田んぼにそのまま皆土足で入ったりすれば、作業前ですから農作業に迷惑かけたりするよね。しかし、空があいてるから、空気がこもらないし、それしかないですね、という意見もありますと紹介しただけ。組織委員会がそういうことすると言ったわけでない」と述べた。