霧馬山が鶴竜から出世祝いのぶつかり稽古「感謝です」 部屋移籍の横綱に食らいつく
大相撲冬巡業が5日、福岡県うきは市で行われ、十両霧馬山(23)=陸奥=が兄弟子となった横綱鶴竜の胸を借り、ぶつかり稽古を行った。先場所11勝を挙げて、来年1月の初場所(両国国技館)で新入幕が濃厚。約6分、土俵に何度も転がされ出世を祝われた。
「きつかった。感謝です」と巡業で初めて稽古を付けられて、感激の表情。
秋場所後に横綱が井筒部屋から陸奥部屋に移籍して以降、「部屋の雰囲気も変わった」と、霧馬山に好影響を与えている。移籍直後には「弱いところを強くするから」と伝えられ、必死に横綱に食らい付いてきた。
横綱の取組を映像でチェック。稽古のやり方も横綱流を学んだ。横綱は先場所、休場したが、霧馬山の取り口を見て、助言を常に送ってくれた。その助言を糧に2桁勝利となった。
「横綱の力は大きい。(番付が)一番上の人が来るなんてすごいこと」と笑顔。今後は横綱土俵入りの際、露払いや太刀持ち役を務める機会にも意欲。「そうなったらうれしい」と目を輝かせた。
大関貴景勝と同じ23歳。まだ細身ながら、バネがあり、身体能力は元横綱日馬富士をほうふつとさせる。「(同じ年で)上の人がいる。何で(自分が)下にいるのか」と気持ちも強い。楽しみな“貴景勝世代”だ。