近大4年・谷岡が初のアマチュア横綱「相撲してきて良かった」 卒業後は指導者に

アマチュア横綱に輝いた谷岡
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 「相撲・全日本選手権」(1日、両国国技館)

 近大4年の谷岡倖志郎が初のアマチュア横綱に輝いた。身長180センチ、体重125キロの筋骨隆々の肉体を躍動させ、巨漢力士を次々と撃破。近大では三好正人以来18年ぶりビッグタイトルを手にした。

 決勝トーナメント2回戦では1年生で学生横綱となった中村泰輝(日体大)に土俵際まで追い込まれたが土俵際、逆転の上手出し投げ。今秋の学生選手権決勝で敗れた相手にリベンジして乗った。

 3回戦で昨年の学生横綱、菅野陽太(中大3年)を突き落として破り8強。準々決勝で榎波将史(日大4年)を右に変化し、鮮やかな上手投げ。準決勝で勝呂歩紀(拓大4年)を下手出し投げで王手をかけた。

 決勝ではカザフスタン出身で日大3年のイェルシンの突き押しをこらえて、最後はまわしを取って上手投げ。両手を突き上げて喜びを爆発させた。

 「今まで相撲をしてきて良かったと実感している。勝っても負けても思いきって最後なので悔いのないようにした。インカレで負けた(学生選手権で準優勝)分、今回は優勝するつもりで1カ月やってきた。うれしい。強い相手ばかり。先に攻める気持ちで挑んだ。相手より速く攻められて優勝につながった」と、かみしめた。

 スピードと身体能力の高さに加え、パワーに押し込まれない体幹の強さ。ウルフと呼ばれた「千代の富士」にあこがれ、鍛え抜いた。高校から稽古後に50キロの重りを背中に乗せ、腕立て伏せ300回をノルマ。今年は春に左膝、夏に右太ももを故障し、「ほとんど試合に出られなかった」と言うが、最後に努力が結実した。

 今年はOBの小結朝乃山(高砂)が初優勝するなど、大活躍。「どんどん上に上がられて活躍する姿を見ていると相撲の先輩としていい刺激を受けます」と、先輩に続いた。

 幕下付け出し資格は得たが、角界入りはしない。卒業後は母校・近大付属校の教員を目指し、指導者となる。「教員として全国大会で活躍する選手を育てたい」。相撲は続ける考えで、来年の目標は大会連覇だ。

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