琴奨菊、不調の稀勢の里を思いやる「こういう日もあるんじゃないかな」
「大相撲夏場所」(13日初日、両国国技館)
場所前恒例の二所ノ関一門の連合稽古が8日、千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で行われ、幕内琴奨菊(34)=佐渡ケ嶽=が横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=の三番稽古相手を務め10勝6敗と圧倒した。
立ち合いから踏み込みはほぼ圧倒。低く当たってから、突き落とし、がぶり寄りなど、速い攻めが光った。
一門内で入門から番付を競い合い、大関同士だった時は激しく稽古も重ねた。今は自身が平幕、相手が横綱と差が開いたが、土俵上では昔と変わらず、真っ向勝負し、互角以上に渡り合った。
部屋で大勢の記者に囲まれると「優勝した時以来」と笑顔。「横綱のことを聞かれても答える立場にはない。でもこういう日もあるんじゃないかなと思う」と調子の出ない横綱を思いやった。
「長年やっている相手だから。自分の出力ポイントとかみ合った方向性が合ってきている」と上々の仕上がり具合をかみしめた。
最後は親交あるプロ野球ソフトバンクの内川聖一が2000本安打に王手をかけていることに触れ「きょうは打ちます」と断言。「すごい苦しんでいると思う。きのうLINEして話をしました。いろんなことを話して気付かせてくれる」とうなずいていた。




