五輪専用レーンは逆効果?20年東京大会へ「交通輸送技術検討会」が初会合

 20年東京五輪・パラリンピック組織委員会と東京都は9日、交通工学や物流の専門家による「交通輸送技術検討会」の初会合を開き、シミュレーションの結果、大会関係車両だけが通行する「五輪専用レーン」を設けても効果的ではないケースがあることが分かったとして、全面的な導入は見送る方針を確認した。

 組織委と都は、各競技会場や羽田、成田両空港と中央区晴海の選手村を結ぶ21のルートについて、20年7月の予測交通量を基に専用レーンを導入した場合の効果を検証した。選手村とメインスタジアムの新国立競技場を結ぶルートでは、むしろ分岐点などで混雑が発生しやすくなり、専用レーンを導入しない場合に比べて所要時間が1・02倍と逆効果となるデータが出た。

 専用レーンを高速道路に設けると、通行を避ける車両で周辺の一般道路で渋滞が拡大することも懸念されるという。

 五輪開会式の行われる20年7月24日が、首都高速道路の交通量が特に増える金曜日に当たることから、十分な対策が必要との指摘も出た。検討会では今後、大会中の交通量の削減目標や具体策などを協議する。

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