真凜、悔しい2位… 連覇逃すも日本歴代3位 充実感漂う涙の200点超え

 「フィギュアスケート・世界ジュニア選手権」(18日、台北アリーナ)

 女子フリーを行い、日本勢初の2連覇を狙った本田真凜(15)=大阪・関大中=はフリー2位の133・26点で、日本歴代3位の合計201・61点をマークして2位だった。フリー、合計ともに自己ベストを記録した。坂本花織(神戸FSC)は3位、白岩優奈(関大KFSC)は5位で、日本は来季の出場枠、最大3を獲得。14歳のアリーナ・ザギトワ(ロシア)がジュニア世界歴代最高の合計208・60点で初優勝した。

 自分を超えた達成感から、涙がこぼれ落ちた。ただ、本田の胸中は複雑だった。全ジャンプを加点がつく出来栄えで成功させ、スピンやステップも全てで最高評価のレベル4を獲得。完璧な演技で自身初の合計200点超えを果たし、安藤美姫を上回る日本歴代3位の高得点をたたき出した。

 無欲で優勝した昨季の得点を合計で15・62点も更新し、追われる立場に苦しんだ一年の成長を証明。それでも、基礎点の上がる後半に全ジャンプを集めた14歳の新鋭、ザギトワに一歩及ばなかった。

 「正直、すごく悔しい。でも今できることは全てできた。半分半分です」。努めて明るく本田は言った。

 姉の意地だった。リンクへ向かう本田に、浜田コーチは言った。「(テレビで)生放送だから、お留守番している望結ちゃんと紗来ちゃんが見ているよ。いいお姉さんを見せなさい」

 今や日本を代表するアスリートだが、最近まで、いつも「望結の姉」という枕ことばがついた。3歳下の妹は人気子役。カメラは慣れっこだが、周囲の大人はみんな自分ではなく望結を見ていた。

 嫉妬心を抱いても不思議ではないが、「姉」と言われるたびに真凜は「私、得してるよね!!」と笑った。注目のきっかけが望結でも構わない。妹の前では、強いお姉ちゃんになれた。

 2年連続の表彰台に「お姉ちゃんらしいところは見せられたかな」とほほ笑んだ。この経験は、シニアに転向する来季、平昌五輪出場へ向けて、大きな財産となるはずだ。

 今年の元日、家族で出かけた初詣で、本田は絵馬に「平昌五輪」としたためた。「五輪で金メダルを取ることは、スケートを始めた頃からの夢。取るつもりで強気でいきたい。オフ中に覚醒したい」。真凜は力強く前へと進む。

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