「競泳・Ｗ杯東京大会」（２５日、東京辰巳国際水泳場）

　短水路（２５メートルプール）で争われ、男子４００メートル個人メドレーは、リオデジャネイロ五輪銅メダルの瀬戸大也（２２）＝ＪＳＳ毛呂山＝が４分３秒４２で制した。瀬戸は２００メートルバタフライも１分４９秒９３で優勝し、この日出場した全３種目で表彰台に上った。

　競泳界を代表するタフネスへの進化の片りんを見せた。連戦続きの瀬戸は、この日も予選から短い間隔で全５レースを泳いだ。「ヘロヘロに疲れて力が入らなかった」とタイムには首をひねりつつも、本命種目をきっちり制覇。「４００メートル個人メドレーはプライドを持っているので、勝ててよかった」と胸をなで下ろした。

　リオではライバルの萩野公介（東洋大）に破れ銅メダル。敗因は決勝で出し切るためのスタミナ不足と見定めた。「もっとタフにならないといけない」と宣言し、９月からはオフの予定も返上して毎週のように大会に出場。一日に複数種目をこなす中で「精神的にもタフになってきた」と自信をつけた。

　今大会後もＷ杯香港大会、１１月のアジア選手権、１２月の世界短水路選手権と試合が続くが、「東京五輪までは休みが欲しいとか言ってられない」とフル回転宣言。「日本は温泉があるので、早く入って疲労を取りたい」と“地の利”も最大限に活用してタフさを磨く。