桐生リオでの逆襲誓う「勝負する」

 日本陸連は27日、名古屋市内で理事会を開き、リオデジャネイロ五輪に出場する日本代表選手男女32人を発表した。男子100メートルで日本人初の9秒台の期待がかかる桐生祥秀(20)=東洋大=は名古屋市内で会見し、初の五輪の舞台で、改めて“日本人最速”の称号と、史上最強メンバーで挑む400メートルリレーでのメダル獲得へ意気込みを示した。

 終わったことは気にしない。野生派スプリンターらしい気持ちの切り替えで、桐生が逆襲を宣言した。

 「あれだけ注目された中で残念な結果。でも、なっちゃったことは仕方ない。くよくよしてリオで結果を出せないのが1番駄目。僕は前を向いていく」

 本来なら勝って決めたかった五輪代表だった。25日の日本選手権男子100メートル決勝。桐生、山県、ケンブリッジと日本人初の9秒台が期待される選手の激突に注目が集まったが、30メートル付近で桐生の右足がけいれん。「やべぇと思って、そこからは走り抜くことだけを考えた」。勝ったケンブリッジと2位の山県の争いに加われず、10秒31で3位。レース後は悔し涙を流した。心配された右足は幸い大事に至らず、「もう泣いてる姿は見せたくない。もし泣くなら次はメダルを獲って、見ている人を感動させるような涙を流したい」と誓った。

 リオ五輪では今度こそ日本人初の9秒台突入の期待がかかる。さらに山県、ケンブリッジ、そして200メートルで歴代2位の20秒11をマークした飯塚ら“史上最強”ともいわれるメンバーで挑む400メートルリレーでは、08年北京五輪以来のメダル獲得を狙う。「個人では自分が日本のトップだという走りを見せたい。リレーは最高のメンバー。メダルを獲れるという気持ちで勝負する」。名誉挽回に燃える20歳が、2つの偉業を見据えて爆走する。

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