宇良関取初星 母の好きなピンクで躍動

 関取1勝をファンに祝福される宇良
2枚

 「大相撲夏場所・2日目」(9日、両国国技館)

 関学大から初の関取となった新十両の宇良(23)=木瀬=が、鏡桜を押し出して初日を出した。

 鮮やかなピンクのまわしが、十両の舞台でキラキラと輝いた。宇良は、低い立ち合いから鏡桜の体を起こすと、鋭い踏み込み。相手に何もさせず、一気に押し出した。

 十両では異例の大きな拍手と歓声が起き「勝てて良かった」と、関取初勝利をかみしめた。初日は上手を取られて完敗しており、あえて策は練らず「流れ」の中で勝機を見いだした。「形もきれいにいけた」と振り返る会心の内容だった。

 奇手「居反り」で注目を浴びるが「数ある技の一つ」と言う。入門以来、磨き上げてきたのが「押し」だった。「押しで勝っても、引きで勝っても変わらない」と話したが、正攻法での1勝は成長の証しとなった。

 この日の化粧まわしも、ピンクを基調に桜を散らせたもの。母・信子さんも好きな色で、タオルやかばんもピンクだ。

 母の日には、今場所から発売された自らが描かれた「錦絵」をプレゼントした。錦絵は人気力士が描かれるもので、新十両としては極めて異例。この日、郵送で受け取った母は「すごい貴重なもの。1日遅れでプレゼントと白星をもらいました」と喜んだ。

 ピンクには母子の思いがこもっている。信子さんは「まわしに触らせないくらいの気持ちで頑張って」とエール。宇良は「一喜一憂せず、同じ気持ちでいくだけ」と自らに言い聞かせた。

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