琴勇輝「大きな夢を追いかけたい」

 勢いに乗って、次は大関とり-。大相撲で小豆島出身の琴勇輝(25)=佐渡ケ嶽部屋=が、香川県出身力士として56年ぶりに新関脇に昇進した。4月25日に高松市で開かれた激励祝賀会では、ファンや後援会関係者らを前に「まだ上がある。大きな夢を追いかけたい」と力強く宣言。自慢の突き押し相撲に磨きをかけ、夏場所(8日初日・両国国技館)に乗り込む。

 4月25日、高松市内のホテルで開かれた激励祝賀会。会場に集まった約1000人のファンや後援会関係者を前に、琴勇輝は力強く誓った。

 「まだ上には大関、横綱があります。大きな夢を、みなさんと一緒に追いかけたいと思います!」

 3月の春場所で12勝3敗の快進撃。初の殊勲賞に輝き、香川県出身力士としては若三杉(のちの大豪)以来、56年ぶりの新関脇昇進を果たした。番付発表のあと、すぐに帰郷。地元の恩師や友人らに快挙を報告し、喜びを分かち合った。

 16歳だった2008年の初土俵から8年。順調に番付を駆け上がったが、3年前には土俵人生の危機も経験した。13年九州場所で左膝蓋腱断裂と前十字じん帯損傷の大けが。母・榎本さゆりさんは「あの子が弱音を吐くのを初めて聞きました。『もう無理や』って。病院で自暴自棄になって、泣いてました」と振り返る。

 それでも家族や師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)、熱心なファンからの励ましを力に、琴勇輝は再起を決意。懸命にリハビリに励み、早期復帰を果たした。そして、膝への負担を減らすために「徹底して前に出ることだけを考えた」。押し相撲に磨きをかけたことが先場所の活躍につながった。

 母は言う。「けがをしてから、三役なんて手が届かないところだと思っていました。ここまで来れたのは奇跡です」。孝行息子は祝賀会の壇上で、涙を流しながら語った。「苦しい時期もありましたけど、たくさんの人に支えられました。あきらめずに頑張って良かった」。

 次は大関-。地元のファンや後援者らの期待は大きい。先場所は1横綱2大関を破った。激励祝賀会に同席した佐渡ケ嶽親方は「相撲をするために生まれてきたような子。けががなければ必ず大関、横綱になれる」と太鼓判を押した。

 5月場所は8日に初日を迎える。今やトレードマークとなった仕切り時の「ほうっ」の声と、歯切れのいい押し相撲。注目度抜群の期待の星は、大関とりを目指して土俵に上がる。「自分の相撲をどれだけ取り切れるか。一日一日の相撲を大切にしたい」と琴勇輝。重圧を押しのけ、前へ前へと進み続ける。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス