バド佐々木、引退寸前からリオ切符

 バドミントン男子シングルスで12年ロンドン五輪代表の佐々木翔(33)=トナミ運輸=が28日、世界ランク19位で日本勢最上位となり、リオデジャネイロ五輪出場が確実となった。世界バドミントン連盟がこの日発表した世界ランクで、違法カジノ店で賭博をして日本協会から無期限の出場停止処分を受けた桃田賢斗(21)=NTT東日本=が抹消されたため。五輪出場枠は5月5日付の世界ランクで正式に決まるが、今季限りでの引退を表明していたベテランが大逆転でリオ切符を手にすることになった。

 今季限りでの引退を表明している33歳のベテランが“ラストマッチ後”にリオ行きの権利をゲットした。現在海外遠征中の佐々木は、五輪レース最後の試合であるアジア選手権(中国・武漢)で、27日に行われた1回戦で敗退。世界ランクを上げることができず、五輪への望みは絶たれたはずだった。

 しかし、翌日、状況が一変した。今月発覚した桃田らによる違法カジノ問題。日本勢最高の世界ランク2位だったエースが日本協会から無期限の出場停止処分を受け、28日発表の世界ランクから名前が消えた。BWF担当者は「日本協会から桃田をランキングから削除してほしいと要請があったため、それに従った」と話した。

 これを受け、同19位の佐々木が日本勢トップに浮上。27日の試合後は「これが個人戦では引退試合なはず」と話していたが、まさに“タナボタ”でリオ切符が転がり込んだ。

 桃田や田児賢一(NTT東日本が解雇)とは「コート以外で交わることはなかった」という。まじめな性格で知られる男は「事件以降は気持ち(を保つの)が難しかった」と、最近の大会は精彩を欠いていた。ロンドン五輪では日本勢初の8強入りも果たしたベテランが、リオでもう一花咲かせる。

  ◇  ◇

 ◆バドミントン、リオデジャネイロ五輪への道 男女シングルスの出場枠は各38人で、世界バドミントン連盟(BWF)の5月5日付の世界ランキングで決まる。上位16位までに2人以上がいる国・地域からは2人、それ以外は17位以下でもランク最上位の1人が出る。その他にも開催国枠や5大陸枠などで選出される。

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