天理、シード常翔を大接戦の末撃破

 「全国高校ラグビー・2回戦、天理5-3常翔学園」(30日、花園ラグビー場)

 2回戦16試合が行われ、ノーシードで2年ぶり62度目出場の天理(奈良)が5-3でシードの常翔学園(大阪第3)を破った。残るシード8校はすべて勝ち上がった。大阪桐蔭(大阪第2)は筑紫(九州・福岡)に31-10で勝利。連覇を目指す東福岡(福岡)は黒沢尻工(岩手)を88-21で下した。16校による3回戦8試合は来年1月1日に行われる。

 前に前に、果敢にアタックし続けた天理が、体格では劣るものの人数をかけたディフェンスで、この日唯一、ノーシード校としてシード校を撃破した。

 関西の伝統ある強豪同士が激突する好ゲーム。超満員5000人が押し寄せ、第3グラウンドのピッチ付近まで観客が入る異様な雰囲気の中、息詰まるロースコアゲームを制した。松隈孝照監督(42)は「率直にうれしい。ロースコアは想定していたが、よく我慢できた」と目を細めた。

 一瞬のチャンスをモノにした。PGで先制を許し0-3で迎えた前半29分、左サイドでパスを受けた身長167センチのWTB小川大地(3年)は「いける感触はあった」。ステップを切ってスルスルと抜け出し、左中間に逆転トライを決めた。

 イメージは頭の中で構築していた。中学時代から外国選手のプレーを集めた映像を見て「いいステップがあればマネした」。中学時代からチームメートのFB川井と2人で、全体練習の後に特訓をして磨き上げたステップが大一番で生きた。

 守備でも貢献し「スーパープレーヤーがいるわけではない。1人が2、3人の運動量で一生懸命やるしかない」と胸を張った。

 過去6度優勝している強豪だが、89年度大会を最後に優勝はない。主将のSO林田は「次も天理らしく熱くひたむきなプレーをしたい」と気合を入れ直した。

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