バレー男子が白星発進!石川24得点

 「バレーボール男子W杯、日本3-2エジプト」(8日、広島県立総合体育館)

 上位2カ国が16年リオデジャネイロ五輪の出場権を獲得するバレーボールのW杯男子大会が8日、開幕し、世界ランク20位の日本は15位のエジプトをフルセットの末で下し、白星発進を決めた。

 出場12カ国中、下から2番目の世界ランク20位の日本。世界を驚かせる“下克上”へ、新世代のエース石川祐希(19)=中大=がまばゆいばかりの輝きを放った。第1セットから強烈なスパイク、バックアタックに加え、サーブでも要所でエースを決めるなど大車輪の活躍。フルセットの第5セットにも勝負所でしっかりと決めきり、チームトップの24得点をマーク。「思いっきりいこうと思ってた。満足してます。スパイクも非常に決まってたので良かった」。初のW杯の舞台でも物怖じせず、獅子奮迅の活躍を見せた。

 日本バレーボール界“史上最高傑作”と呼ばれる逸材だ。星城高時代には2年連続3冠という偉業を達成。昨年、最年少18歳で全日本入りした。昨夏にはイタリア留学し、セリエAモデナで活躍。NEXT4と呼ばれる日本男子若手4人衆(石川、柳田、高橋、山内)の中でも、存在感はピカイチ。全日本でもすでに不動のエースの地位を確立しつつある。

 性格もエース向きだ。5~7月のワールドリーグでは不調。その中である境地にいきついた。「あまり考えず、自分の好きなようにやろう。自分のスタイルを通した方が上手くいく」。監督やコーチの助言、アドバイスも適度に聞き流した。「自分ができていないから言ってくれてると思うけど、あえて。聞く分には聞くけど、最後にやるのは自分。結果が求められる世界なので」。自らに宿る“エゴ”を隠さない姿は、サッカー日本代表の本田圭佑を彷彿とさせる。

 長い低迷が続く男子バレーだが、08年北京五輪以来2大会ぶりの五輪切符獲得へ、まずは好スタートを切った。9日は世界ランク5位の米国と対戦する。「とにかく思い切りやってすべて勝つつもりでやる」と、石川。ベールを脱いだ日本バレー界の至宝の輝きが、夢舞台への道を照らし出す。

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