傷だらけの羽生…でもNHK杯出たい

 フィギュアスケートのGPシリーズ第3戦、中国杯の男子フリーで、競技直前の6分間練習中に閻涵(えん・かん)=中国=と激突し、頭部などを負傷したソチ五輪金メダリストの羽生結弦(19)=ANA=が9日、精密検査を受けるため、成田空港着の航空機で上海から帰国した。流血しながらも2位に入った羽生は、都内の病院に直行。10日にも発表される検査の結果を受けて、GPファイナル(12月、バルセロナ)がかかるNHK杯(28日開幕、大阪・なみはやドーム)の出場の可否を判断する。

 衝撃のアクシデント、そして死力を尽くした演技から一夜明け、羽生は日本に帰ってきた。成田空港では、ファン約160人が出迎えた。警備員10人以上による規制線が張られた中を、黒のジャージー姿の羽生は車いすに乗り、マスク姿で移動。ファンから悲鳴にも似た「頑張ってぇ~!!」との声が飛ぶと、感謝を示すように何度も会釈した。

 大けがを負いながら、GPファイナル進出への可能性を残す2位を確保した。前夜の演技後は、米国チームの医療スタッフの治療を受け、演技後はあごを7針縫い、側頭部は医療用ホチキスで傷口を3カ所留めた。左脚には軽い肉離れもあった。

 上海のホテルを出る際も車いすで現れた。足元がふらつく中、介添えを得ながら車に乗り込んだ。ファンに「お大事に」と言葉を掛けられると会釈し、車内から手を振って見送りに応じた。日本スケート連盟の関係者に「朝早くからすみません。ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えたという。

 帰国後は、都内の病院へ直行した。10日にも発表される精密検査の結果を受け、NHK杯出場の可否を判断するが、本人は出場する意向を示しているという。

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