羽生あこがれの“皇帝”の地で頂点狙う

 第22回冬季五輪は2月7日から23日まで、ロシア・ソチ市を中心に開催される。

 フィギュアスケート日本男子新世代エースの勢いが止まらない。世界王者チャン(カナダ)を倒してのGPファイナル制覇に、全日本2連覇。堂々の金メダル候補として、羽生結弦(19)=ANA=が初の五輪に挑む。

 8歳の時に見た02年ソルトレークシティー五輪でのプルシェンコとヤグディン(ともにロシア)のライバル対決を見て、五輪に憧れた。特に憧れたのは“皇帝”プルシェンコ。子供の頃の髪形はプルシェンコばりのマッシュルームカットで、「意識してましたね。ラッキーチャームがキノコだった」。開催地はその皇帝の本拠地ロシア。「スケーター羽生結弦のすべてを見せたい」と意気込む。

 今季は世界王者チャンと3度激突。絶対王者との邂逅(かいこう)の中で、精神力を磨いた。ソチ五輪を目前にしても、気負いは全く感じられない。全日本王者として臨む五輪にも「僕は僕。自分が持っている以上のものは出ない。羽生結弦以上でも以下でもない、ありのままの自分を見せたい」。日本男子史上初の金メダルへ、無限のポテンシャルを見せつける。

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