V25狙う白鵬、覚醒の瞬間は黒星
2013年5月3日
大相撲夏場所は12日に初日を迎える。横綱・白鵬(28)は春場所で歴代4位となる北の湖の優勝回数24回に並び、今場所は朝青龍の25回に挑む。幕内に上がってきたころは引き技や立ち合いの変化も見せた男が、一体何をきっかけに相手の攻めを受けながら自分の型で勝つ横綱相撲を身につけ、平成の大横綱へと変貌を遂げたのか。それは2010年九州場所2日目、稀勢の里に連勝記録を63で止められた黒星。覚醒の瞬間はその時、訪れた‐。
夢か。夢なら覚めてくれ。砂かぶりで尻もちをつきながら、白鵬は念じた。だが、一瞬の静寂の後、現実は容赦なく襲いかかってきた。勝者を称える拍手が場内に充満し、土俵上で稀勢の里が仁王立ちしていた。「これが負けか‐」。久々に味わう苦い思いが全身を貫いた。
支度部屋に戻り、冷静さを取り戻すと、悔しさが込み上げてきた。「ちょっと相撲の流れにスキがあった。慌てた。勝ちにいった」。報道陣に囲まれ、短い言葉に無念を込めた。









