広島・新井監督 池谷公二郎さん通夜で悲願Vへ決意「優しい先輩。本当に悲しい」「天国の池さんに、良いご報告ができるように」

 29日に多発性骨髄腫のため74歳で亡くなった元広島投手の池谷公二郎さんの通夜が30日、広島市内で営まれた。参列した新井貴浩監督(49)は、若手時代に温かい言葉をかけ続けてくれた存在との突然の別れに胸を痛めながら、天国の「池さん」へ悲願の優勝を報告するため、来季への強い決意を語った。

 悲しみを包み込むように、静かに故人をしのんだ。新井監督が、池谷さんの遺影に手を合わせ、最期の別れを終えた。参列後、「若いうちから気さくに励ましていただいた、優しい先輩でした。本当に悲しい」と言葉を紡いだ。

 若手時代、何度も温かい手で背中を押されたことを、はっきりと覚えている。忘れられない光景がある。若手時代に同じイベントに出席するため、新井監督が池谷さんの自宅へ車で迎えに向かったときのことだ。

 「イベントまで、2人でずっと話をしたんですけど、『頑張れよ』と声をかけていただきました。『これからは、おまえが中心になってやっていかないとダメだぞ、頑張れよ』と。ついこの間のように思い出します」

 一言、一言にうなずいた。車の中で掛けられた、温かくも力強い言葉。今も指揮官の心の中に鮮明に刻まれている。

 斎場には、現役時代の左手を高々と挙げる独特な投球フォームの写真などが飾られていた。悲しみを乗り越え、目指すは、来季の頂点だ。

 「天国の池さんに喜んでもらえる、そんな戦いができるようにしっかりとやっていきたいと思います。天国の池さんに、良いご報告ができるように来年頑張ります」と力を込めた。

 来季は、3年連続Bクラスから巻き返しを狙うシーズンだ。22日のドラフト会議で指名した支配下6選手は、大学・社会人の即戦力選手のみ。球団史上初の高校生の指名ゼロは、結果にこだわる強い覚悟とも捉えることができる。

 現有戦力の底上げも不可欠だ。この日、発表された秋季キャンプメンバー28人の中で、最年長は27歳の中村奨だった。実戦をほとんど行わず、肉体強化と基礎体力の底上げに注力する約2週間。技術の土台となるエンジンを大きくし、個のレベルアップを図る狙いがある。参加する若手が、ベテランや中堅を突き上げる存在となれば、チーム力は確実に増していく。

 「天国の池さんに喜んでもらえる、そんな戦いができるように、しっかりとやっていきたいと思います」

 新井監督は最後に、改めて就任5年目の来季に向け、意気込みを語った。真っすぐな言葉には、感謝と強い決意が込められていた。

 ◆主な参列者 安仁屋宗八、新井貴浩、外木場義郎、内田順三、山本浩二、山崎隆造、西田真二、野村謙二郎、長内孝、小早川毅彦、佐々岡真司、紀藤真琴、黒田博樹、石原慶幸、天谷宗一郎、田中広輔、菊池涼介(順不同、敬称略)

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