広島・工藤 プロ初勝利へ人生初甲子園登板「真っ黄色なんだろうな」 前日調整で闘志「勝ちたい」 連勝なら対阪神今季勝ち越し

 6日・阪神戦(甲子園)に先発する広島のドラフト4位・工藤泰己投手(23)がプロ初勝利を狙う。プロ初先発だった9月28日・DeNA戦(横浜)では5回2失点の粘投で試合をつくった。聖地のマウンドに立つのは自身初。球団初のセ・リーグ連覇を達成した猛虎打線に対し、果敢に立ち向かっていく。

 秋晴れのマツダスタジアムにキャッチャーミットの心地よい捕球音が響く。工藤が自身2度目の先発に向けて最終調整。「今、こうやって2試合機会をもらえてすごく光栄。ファームでやってきたことを1軍でも出せればいい」と、静かに闘志を燃やした。

 対する阪神は球団初のセ・リーグ連覇を達成。三冠王を射程圏内に捉える佐藤輝を筆頭に難敵がずらりと並ぶ。加えて敵地・甲子園のマウンドは人生初。「真っ黄色なんだろうな」と完全アウェーの雰囲気を想像しながらも、「いろんな声が聞こえると思うんですけど、気にしないで投げたい。どこからでもつながっていく打線なので、まずは先頭打者を出さないこと」と、冷静に一つずつアウトを積み重ねていく。

 プロ初登板だった9月28日・DeNA戦では5回2失点。雨が降りしきる難しいコンディションの中、「軸足の部分がぬかるんでいて、そこに合わせるのに必死だった」と苦戦するも、最速154キロの直球を軸に最低限の役割を果たした。6日の天気は晴れ予報。「前回はカウントを悪くすることが多かったんで、そこを改善できれば」と積極的にゾーン内を攻める投球を誓った。

 マウンドで見せる強気な姿の裏には、研究熱心な一面がある。高校時代から「時間があればずっと見てます」と、YouTubeなどでプロ野球選手のフォームを研究するのが趣味。現在は登板前日に、投球スタイルやフォームの参考にしている西武・平良の動画をじっくりチェック。その動画を自身に重ね合わせて、マウンドで快投している姿をイメージトレーニングし、脳裏に焼き付けるのが大切なルーティンとなっている。

 チームにとっても重要な一戦となる。今季の阪神戦は11勝11敗1分け。残り2試合で、まず自身が勝利に導くことができれば同戦の負け越しを回避でき、翌日に連勝すれば、22年以来4年ぶりの勝ち越しが決まる。「もちろん勝ちたい気持ちはありますけど」とした上で、「僕は投げて0点に抑えることがまあ仕事。それ以外のことは自分では操作しきれない。そこは運に身を任せようかなっていう感じです」と工藤。最速159キロを誇る道産子右腕。黄色に染まる完全アウェーのプレッシャーをはね返し、プロ初勝利をつかみ取る準備はできている。

 ◇工藤 泰己(くどう・たいき)2003年9月29日生まれ、北海道出身。23歳。175センチ、87キロ。右投げ右打ち。北海-北海学園大を経て25年度ドラフト4位で広島入り。

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