広島ドラ1・佐々木2カ月ぶり1軍合流 悔しさ「晴らせるように」 もう万全!肋骨骨折から復帰

 「広島(降雨中止)阪神」(11日、マツダスタジアム)

 右第一肋骨(ろっこつ)の疲労骨折で離脱していた広島・佐々木泰内野手(22)が11日、約2カ月ぶりに1軍に合流した。同日の阪神戦(マツダ)は雨天中止となり、12日に出場選手登録される。若鯉は9日の2軍戦で実戦復帰して即安打。わずか1試合での再昇格も、状態は万全だと強調した。上位進出を目指すチームの起爆剤となり、存在感を示す。

 この男の姿を見れば、降雨中止も決して恨めしくはない。雨粒の音が響く中、佐々木はマツダスタジアムに隣接する屋内練習場で汗を流した。引き締まった表情からは、戦いの舞台に戻ってきた緊張感と自覚が漂う。「2度目のケガで、すごく悔しい期間を過ごした。その期間中はカープや他の試合を見て『負けていられない』という気持ちで過ごしてきた。(その思いを)晴らせるようにやっていきたい」と誓いを新たにした。

 ここまでの足取りは、順風満帆ではなかった。青学大4年時の昨年11月には、プレー中に左肩を脱臼。3月のオープン戦では走塁中に左太もも裏を肉離れした。5月20日に1軍初昇格も、6月6日の西武戦後に広島市内の病院を受診して右第一肋骨(ろっこつ)の疲労骨折と診断された。

 実戦復帰は今月9日のウエスタン・くふうハヤテ戦。「5番・三塁」で先発出場すると、初回2死一塁で初球を左前に運び、三回は再び初球を打って右飛。2打数1安打で途中交代していた。

 わずか2球での“ゴーサイン”に、1軍首脳陣からの高い期待がうかがえる。「状態については万全。心の中では早くやりたいと準備はしていたので、もう結果を出すだけだと思っている」。みなぎる決意に、自然と期待は膨らむ。

 離脱中は技術面の上積みも施した。「“投げる前から勝負する”というか(投手が)投げてからではなく、投げてくる前からいつでも振りにいける準備を心がけてきた。確率を上げるためのスイング軌道、待ち方、準備で変えた部分はあった。試合でも出していきたい」と腕をぶした。

 この日は全体での打撃練習後に行われたシート打撃にも参加。遠藤と対戦し「1軍レベルの投手の球を見られたことは大きい」と臨戦態勢を整えた。新井監督も「来たぞ泰!という形で。任したぞ、泰!ってね。遮二無二やってくれれば」とチームスローガンになぞらえ、チームに勢いをもたらす働きを思い描いた。

 阪神戦はここまで5勝13敗と負け越しており、何とか意地を示したい。この日は母校・県岐阜商が夏の甲子園で1回戦を突破。「後輩たちに負けていられない。1軍で活躍して後輩たちに、僕からいい刺激を与えられたら」と佐々木。並々ならぬ闘志を燃やす金の卵が、カープを押し上げる。

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