広島・森下 1球に泣く…八回キャベッジに痛恨被弾 山崎と白熱投げ合いで八回の好機も打席、新井監督「今日は森下の試合」

 「巨人1-0広島」(4日、東京ドーム)

 広島・森下暢仁投手(27)が1球に泣いた。相手先発・山崎と息詰まる投手戦を展開したが、八回に代打・キャベッジに痛恨の決勝ソロを浴びた。新井貴浩監督(48)は八回の好機で森下を打席に立たせ、右腕と勝敗をともにする覚悟を示したが実らず。これでチームは2連敗となり、東京ドームでは今季4戦全敗となった。

 最後までマウンドに立ち続けた。熱投と呼ぶにふさわしい内容の投球を見せた。それなのに8敗目を喫した。8回5安打1失点。113球を投げ抜き、ベンチへと帰ってきた森下は壁面を手で強くたたいた。

 「あの回に点が入ってしまったということだけなので。サク(坂倉)ともコミュニケーションを取りながらやれたし、今日はそういう日だったということだと思います」と悔しさを隠し通した。

 均衡はひと振りで破られた。0-0で迎えた八回1死。代打・キャベッジにカウント1-1からの内角直球を捉えられた。ライナーは瞬く間に右翼スタンド上段に到達。着弾点を見つめ、ユニホームの襟部分で口元を拭った右腕は「最後の球だけだと思うので。ちゃんとゲームは作れたので。そこは良かったことだと思います。ああいうところを0で帰れたら一番いいですけど。次、それができるように頑張ります」と懸命に前を向いた。

 相手先発・山崎とはハイレベルな投げ合いを展開した。「いいピッチャーには変わりないので。勝ちたいなと思って」。勝利への思いをたぎらせ、七回までは散発4安打で三塁も踏ませない投球。しかし、相手はセ・リーグの防御率と勝利数で1位に君臨する巨人のエース格だ。味方打線もゼロ行進が続いて1点勝負に屈する形となってしまった。

 唯一、得点の香りが強く漂ったのが八回で、1死から8番・矢野が二塁打で出塁。球数101球だった森下に打順が回ってきたが、新井監督は代打を送らずに右腕をそのまま打席へ立たせた。「今日は森下の試合だと思うんで。(山崎より)先に降ろすということはやりたくなかった」。指揮官に迷いはなかった。今年の開幕投手を託した男に、この日の試合の勝敗を託した。ただ、森下は10球粘った末に空振り三振、次打者・中村奨の痛烈なライナーも左飛となり、結果だけがついてこなかった。

 これでチームは2位をキープしながらも首位・阪神とは今季最大の6差に拡大。森下は「あそこで(自分が)打っていたら、また違う展開だったと思うので」と八回の自らの打席を反省した。エース級との対戦が続く投手に投打で責任を背負わせるのは重すぎる。次回は右腕が投球に全集中できるほどの野手陣の援護が求められる。

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