広島・大盛 3戦連続マルチ&6戦連続安打 師匠・近藤の前で、元同僚・藤井からも! 新井監督「成長を感じますね」

 「広島0-2ソフトバンク」(17日、マツダスタジアム)

 希望の光じゃ!広島はソフトバンク投手陣の前に打線が2安打に封じ込まれ、今季9度目の完封負け。3連敗で勝率5割に逆戻りとなった。ショックの大きい敗戦の中で輝いたのは、大盛穂外野手(28)だった。2戦連続の1番起用に応え、3試合連続のマルチ安打で6試合連続安打をマーク。新井貴浩監督(48)も守備代走要員だった背番号59の“打撃開眼”に高評価を与えた。

 反発力を欠いた打線の中でただ一人、大盛が気を吐いた。チームの全安打となる2安打をマーク。孤軍奮闘の働きを見せた切り込み隊長は、「何かことを起こせたらいいなという気持ち。出塁できてよかったなというところです」と大粒の汗を拭った。

 相手先発・有原の前に五回まで無安打に抑え込まれた赤ヘル打線。ようやく飛び出した初安打は大盛のバットからだった。2点を追う六回1死。カウント1-2から「みんなやられていた」と振り返るチェンジアップを泳ぎながら中前へ。「3打席目で何とか(バットに)当てて安打になってよかった」と1番打者の仕事を果たした。

 八回2死では元広島の藤井と対峙(たいじ)。19、20年の2年間ともにプレーした同学年右腕に対しても、追い込まれてからフォークを左前へ運んだ。巧みなバットコントロールで難敵を攻略。「打ててよかったです」と控えめに喜んだ。

 試合前には師匠と再会した。オフの自主トレで師事する近藤としばしの間交流し、「『頑張ってるな』と言ってもらいました」と笑顔。この日、決勝2ランを左翼席にたたき込んだ師匠の活躍に改めて刺激を受け、「『僕も負けないように』と思いながら、結果を残して感謝の気持ちを伝えないといけない。引き続き頑張りたい」とさらなる恩返しを誓った。

 これで3試合連続マルチ安打&6試合連続安打を記録し、3連敗のチームの中でも存在感は抜群。「狙い球をしっかり絞って、自分の形で振れているのが結果として表れている」と好調の要因を分析し、「バッティングのことは、なんとかなると思って自分を信じてやっています」とポジティブ思考が打席内での余裕につながっている。

 今季初めて2試合連続で大盛を1番起用した新井監督も「いいね、きょうも」と絶賛。「昨年までだったら空振りしているような難しい変化球を捉えた当たりだったから、成長を感じますね。本当にナイスバッティングでした」と目を細めた。

 直近出場した6試合で20打数9安打6打点、2本塁打。自慢の守備・走塁に加えてバットでも覚醒の気配が漂う。「同じようなアプローチができたら、少しは数字にも残るのかなと思うので、変えずにやっていけたらいいかなと思います」と大盛。ようやくつかんだレギュラー獲りのチャンスを、手放すつもりはない。

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