「ロッテ５－４広島」（１２日、ＺＯＺＯマリンスタジアム）

　力強いガッツポーズを繰り出し、三塁ベンチに胸を張った。今季初スタメンの広島・大盛穂外野手が３打点と躍動。敗戦の中で起用に応え「緊張感は少し違ったけど『いつも通り』と思いながら（試合に）入った」と汗を拭った。

　見せ場は３点を追う六回。２死満塁で打席が巡ると、種市の初球が暴投になり三走・ファビアンが生還した。なおも二、三塁からノーステップで３球目のフォークを中前に運び、２点適時打。試合を振り出しに戻し、「何とか食らい付いて、事を起こすことだけ考えた。うまく打てたので良かった」とうなずいた。

　先制された直後の二回は１死一、三塁から一ゴロ。持ち前の俊足で併殺崩れをもぎ取り、同点につなげた。８日・西武戦は１号ソロを放ち、１１日のロッテ戦は二盗と適時打。いずれも途中出場で結果を残し、この日のスタメンを勝ち取った。

　出場３試合連続打点とアピールする若鯉に新井監督は「出番が少ない中で、きっちり結果を出してくれている。（今後もスタメン？）もちろん。だって今日アイツ、３打点じゃん」と引き続き期待を寄せた。

　３日からのオリックス３連戦（京セラ）ではカープでともにプレーした西川の元に駆け寄った。１月に鹿児島県・徳之島で合同自主トレを行う師弟関係で、師匠から「しっかり試合に出て頑張れ！」と背中を押された。「何とか食らい付く気持ちを忘れずやっていきたい」。競争激しい外野で貪欲に定位置を狙っていく。