広島・床田 自身初の完投負け 猛打賞で71年ぶり投打奮闘も報われず「イニングはしっかり投げられている」

 「DeNA2-0広島」(26日、横浜スタジアム)

 広島が今季4度目の完封負けで、7カードぶりの負け越しが決まった。先発・床田寛樹投手(30)は8回を4安打2失点(自責0)の力投を見せるも、自身初の完投負け。バットでも2年ぶりの猛打賞をマークし、投打にわたって躍動したが、報われなかった。昨季から続く横浜スタジアムでの連敗は球団史上ワーストの6に伸びた。まずは連敗を止め、再浮上を目指していく

 ベンチの最前列で逆転を祈った床田の思いは届かなかった。投げて打っての躍動も、笑顔はなし。黒星が付くのがもったいないほどの孤軍奮闘を見せた左腕は、2敗目を喫するも「ミスが出たとしても、やっぱり僕らがカバーしないと、とは思います」と言い訳はしなかった。

 悔やんだ失点の場面は両軍無得点の三回。1死から三森のゴロを二塁・菊池が捕球し、送球するも一塁・二俣が捕球ミス。続く蝦名が放ったライナー性の打球に対して左翼・ファビアンが前進し、ダイビングキャッチを試みたが、ボールを止めることができず、白球がフェンスまで転々とする間に、一走が生還した(記録は適時三塁打)。続く度会に中犠飛を許し、この回2失点。味方のミスからのピンチを切り抜けられず「やっぱり、あそこで踏ん張れるかどうか」と唇をかんだ。

 それでも四回以降に許した走者は、五回1死から三森に浴びた左前打のみと、尻上がりに調子を上げ、相手打線を翻弄(ほんろう)。結果的に8回を4安打2失点(自責0)の力投で104球を投げ抜くも、自身初の完投負けを喫した。今季5試合目の登板で早くも2度目の完投(1完封)。「イニングはしっかり投げられている。このまま最後までいけるように」と自身の働きについては前向きに捉えた。

 バットでは次々と快音を奏でた。ケイに対し、まずは三回先頭で追い込まれながらスライダーを右手一本で中前へ。五回1死では外角の154キロを左翼線へ運び二塁打をマークすると、七回1死では143キロのカットボールを華麗に中前へはじき返した。猛打賞は23年9月26日・中日戦(マツダ)以来、自身2度目。「普通じゃないですよ。うれしかったです」と控えめに喜んだ。

 左のエースが敵地で見せた投打にわたる活躍が、勝利につながることはなく、チームは7カードぶりの負け越しが決定。昨年9月3日から横浜スタジアムでは6連敗となり、球団ワーストを更新した。「次、来週の登板でまたしっかりできたらいいなと思っています」と床田。まずは、鬼門となりつつある横浜での連敗を止め、再浮上への足がかりをつかみたい。

 ◆3安打&完投負けはチーム71年ぶり 3安打を放ちながら完投負けを喫したのは、広島では1954年7月11日の洋松戦(大阪)での長谷川良平以来、71年ぶりとなる。この試合で長谷川は4打数3安打1打点と打ちまくるも、8回を投げて10安打4失点を許して3-4で惜敗。負け投手となった。

 ◆横浜スタジアムで初の6連敗 広島は昨年9月3日からシーズンをまたいで横浜スタジアムで6連敗を喫した。DeNAが1978年に横浜スタジアムを本拠地にして以降、過去は22年8月など5連敗を喫したことが5回あったが、6連敗は初めて。なお、93年9月に横浜主催ゲームの北九州、下関で連敗したあと、同年10月から翌94年4月まで横浜で4連敗して、対横浜戦ビジター6連敗を喫したことがある。

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