6連勝で首位堅持の広島 安仁屋宗八氏「今年は夏バテしない」と太鼓判 失速した昨年との違いを解説

 「広島6-4中日」(4日、マツダスタジアム)

 好調広島が中日を破って連勝を6に伸ばし、貯金を今季最多の11とした。昨年、夏場の失速で2位に終わった広島は果たして大混戦のV争いから抜け出せるのか。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は戦力に厚みが出たことを理由に「今年は夏バテしない」と断言した。

  ◇   ◇

 今シーズン、極端に相性の悪かった中日に3連勝したのは大きい。優勝争いをしているチームが下位球団に負け越していては話にならないからね。まだ分が悪いが、少なくとも苦手意識は消えたんじゃないか。

 (今季はマツダスタジアムで行われた4月5、6、7日の中日3連戦で3試合連続完封負け。失点は1、4、1と投手陣が踏ん張っただけに痛かった。またバンテリンドームで行われた7月5、6、7日も貧打で3連敗。今回の3連戦を迎えるまで3勝9敗1分けと一方的に負けていた)

 ただ、この日の相手先発はキャリアに乏しい根尾。初回の連打による5点はよかったが、投手が代わった三回以降はいつもの貧打に逆戻りしていた。追加点を取って、もう少し楽な展開に持ち込んでほしかったね。

 とはいえ6連勝で貯金が11個に増え、ベンチのムードは非常にいい。昨年は球宴前後で10連勝して大いに盛り上がったものだが、8月に入って息切れ。故障者も出てそこからズルズル下がってしまった。

 今年はチーム状況がかなり違う。シーズン当初から選手の入れ替えを頻繁に行い、積極的に若手を使ったことで、中堅やベテランとうまく絡み合ってきた。

 この試合でいうと3番・レフトで先発した中村貴や8番・セカンドで先発した二俣ですよ。

 (中村貴は1安打1打点。二俣は三回に左線二塁打)

 守備で何度もファインプレーを見せた矢野は、すっかりショートのポジションを自分のものにしているからね。若手が随分伸びてきている。

 投手陣も玉村がプロ入り初完投を記録したし、懸案だったリリーフ陣には黒原が貴重な戦力として加わっている。

 まあ、依然として“投高打低”の傾向にはあるけどね。しかし、安定した戦いができているのにはそういう背景があるとみている。だから“夏バテ”はないと思うね。

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