【安仁屋宗八氏の眼】開幕から6戦未勝利の広島・九里 マウンドで元気がない、今こそ闘志前面に打者に向かっていけ 打線は我慢

 6回、九里は牧に2ランを浴び、視線を落とす(撮影・市尻達拡)
 降板後、ベンチからグラウンドを見つめる九里
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 「広島0-5DeNA」(5日、マツダスタジアム)

 鯉のぼりが舞う「こどもの日」、広島はDeNAに完封負けを喫し、再び最下位に転落した。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(79)は、今後6度目の先発でも勝てなかった九里に一層の奮起を求めるとともに、なかなか調子が上がってこない打線に対しても、走者を進める打撃の必要性を説いた。

  ◇  ◇

 先発・九里は三回まで素晴らしい投球を見せていたが、四回からストライクとボールがはっきりし始めた。ストレートも含めて全体的に甘くなっていた。佐野への先制2ランは失投だが、打った佐野をたたえるべき。六回の牧の2ランも決して甘い球ではなかったが、結論から言うと“一番打たれてはいけない2人”に痛打されてしまった。

 試合前時点で九里は開幕戦から5試合続けて勝ち星がない状況。今までの九里なら粘れていたと思う。その中で中盤に追加点を献上。そこに今年まだ勝てていない焦りが見えた。早く追い込みたいという投手心理を狙い打ちされたかな、という印象だ。

 五回は先頭・度会を右前打で出塁させると、7番・山本から3者連続で初球ボール。DeNAの機動力を過度に警戒した可能性もあるが、本塁さえ踏ませなければいいという考え方を求めたい。

 これで開幕から6戦未勝利。毎試合、気合を入れて先発登板を迎えているに違いないが、マウンドでの姿が元気がないように映る。彼の良さは気合満点のピッチング。闘志を前面に押し出し、打者に向かっていく彼本来のスタイルを今一度、期待したいと思う。

 打線は4日の一戦に続いて初回に2死満塁のチャンスをつくりながら無得点。七回の好機で内容の悪い凡打が目立ち、何とか走者を進める打撃ができていない。今は我慢の時と言い聞かせ、各自が状態を上げていくしかない。

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