広島開幕戦予想スタメン 九里亜蓮はプロ11年目初の開幕投手へ「一球一球に気持ちを込めて」

 リラックスした表情でストレッチする九里(撮影・佐藤厚)
 キャッチボールをする九里(撮影・佐藤厚)
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 広島の九里亜蓮投手(32)が28日、自身初の開幕投手に向けて最終調整を行った。決戦の舞台となる横浜スタジアムでのナイター練習に参加。キャッチボールなどで体を動かした。プロ11年目にしてつかんだ大役。「負けるつもりはない」と闘争心を高ぶらせ、一球入魂で出陣する。

 ハマスタのナイター照明に照らされて短距離のダッシュを繰り返す。ウオーミングアップ中に見せていた笑顔が徐々に減っていき、キャッチボールではクイックも交えて力強い球を投じた。いよいよやってくる出陣の時。九里が臨戦態勢に入った。

 迫り来る自身初の開幕マウンド。その心境を問われた右腕は「うーん」と考え込んだ。「特に何も考えてないですね」とあっけらかんとした表情で回答。元々野球ではあまり緊張したことのない強心臓の持ち主だ。気合はみなぎる中でも「(重圧は)特に感じてない。しっかりと自覚と責任を持って、一球一球に気持ちを込めて投げていきたい」と意気込んだ。

 DeNAに対しては昨季4試合の登板で1勝2敗、防御率3・86。今年は初めて対峙(たいじ)する中で、「オープン戦を見て去年とは違って足を使ってきたり、新戦力の選手も入ってきている。昨年とはまた違うと思う」と分析。相手の変化を感じ取っている。

 牧、宮崎、オースティンらの右の強打者が中軸に並ぶ相手打線には、ルーキー度会も加わった。オープン戦首位打者の度会は1番で起用される見込み。さらに投げ合うのは昨季セ・リーグ最多勝の東だ。九里は「本当に良い投手だと思うし、良い打線だと思う」と相手をリスペクトした上で、「僕自身、負けるつもりはない。しっかりと自分の投球をして最終的にチームが勝てるようにやりたい」と静かに闘志を燃やした。

 右腕に開幕戦を託した新井監督は「彼は常に鼻息を荒くしている。空回りしても良いので、楽しんでとはいかないと思うけど、思い切って投げてほしい」と期待。「闘志と気迫を全面に出して投げる姿を楽しみにしたい」と背中を押した。

 「当日、どういう感情が出てくるか分からないけど、それをプラスに変えてマウンドに上がりたい」と背番号11。初の大役を前に歴戦の32歳にもどこか初々しさが漂う。大舞台のマウンドに立った時、何を感じ、どんな結果をもたらすのか。新たな境地に足を踏み入れようとしている九里が、2年目を迎えた新井カープを開幕ダッシュへ導く。

【開幕戦予想スタメン】

 ⑧上 本

 ④菊 池

 ⑥小 園

 ⑤レイノルズ

 ⑦堂 林

 ③シャイナー

 ⑨田 村

 ②坂 倉

 ①九 里

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