広島・小園 楽天開幕投手・早川撃ち1号! 猛アピール3安打、3番起用方針の新井監督「打ってもらわないといけない選手」
「オープン戦、楽天2-4広島」(1日、倉敷マスカットスタジアム)
広島の小園海斗内野手(23)が1日、オープン戦1号を含む、5打数3安打1打点の活躍を見せた。「3番・遊撃」で出場すると、楽天の開幕投手を務める早川から初回、三回と安打を放ち、五回には右翼席へ打った瞬間の完璧な一発を放った。好調ぶりに目を細めた新井貴浩監督(47)は今季、小園を中軸で起用する方針を示唆。遊撃のレギュラー確保へ、アピールを続ける。
打った瞬間の完璧な一撃だった。小園が放った強烈な打球に右翼手は足を止め、見送るしかなかった。楽天の開幕投手を務める早川からの一発。「良い投手だったので、甘い球を一発で仕留めることができて良かったです」とうなずいた。
初回は初球を捉え、右中間への二塁打。三回はフルカウントからの8球目を遊撃への内野安打とし、迎えた五回2死での第3打席だ。初球の138キロ直球を右翼スタンドにたたき込んだ。「狙ってはいなかった」としながらも「強く振ることができて、それが本塁打になった」と手応えを口にした。
オープン戦は絶好調だ。3試合に出場し、計11打数6安打4打点で打率・545。キャンプを完走し、疲労が蓄積している中でも好調を維持。1年間試合に出続けることを目標としている中、今の疲れは「シーズンを戦っていかないといけないので、これぐらいは当たり前」と頼もしい。
オープン戦の3試合は3番が2試合、5番が1試合と、全試合で中軸に名を連ねている。新井監督は小園の状態を「ずっといい。何も問題ない」と評価。また「今後を見た上でも、彼は中軸を打ってもらわないといけない選手。そう思って3番とか(中軸)で起用しています」とシーズンも中軸での起用を継続する可能性を示した。
昨季は先発出場した71試合中、中軸に入ったのは3番での29試合と5番での3試合で計32試合。4番と9番以外を全て経験するなど、打順が固定されなかった。昨季、チーム総得点は493点でリーグ5位。西川が抜け、得点力不足が課題となっている中で、規定打席には未達ながら得点圏打率・352をマークした小園を中軸に固定出来れば、チームとしても心強い。
今季6年目を迎える23歳。6、7日に行われる侍ジャパンの強化試合メンバーにも選出されているが、浮かれる様子はない。この日も守備で送球が乱れた場面を振り返り「守備がだめ。しっかり締めてやっていきたい」と気を引き締めた。開幕に向け「ずっとアピールしないといけない立場。一日一日を大切にしていきたい」。カープの中心になるべき男が自覚を胸に、チームを引っ張る。
◆小園の23年度打順別成績 先発出場71試合中、多い順に3番が29試合、続いて1番の17試合、8番の11試合となる。3番では117打数35安打、打率・299、2本塁打と結果を残している。打席数を度外視すると13打数ながら6安打、打率・462と好成績だった5番での活躍も光った。





