カープ新井監督 40年ぶり頂点にタツ 龍馬FA移籍も「誰が出て来てくれるんだ?出て来いよ!」

 今季2年目の指揮を執る広島・新井貴浩監督(46)とカープOB会名誉会長でデイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(79)が、恒例の新春対談を行った。昨季は2位と躍進するも、優勝を逃すシーズンとなった。今季目指すのは40年ぶりの日本一。カープを愛する2人が熱く語り合った。

 安仁屋氏(以下安仁屋)「あけましておめでとう。今年もよろしくお願いします」

 新井監督(以下新井)「よろしくお願いします」

 安仁屋「昨シーズンは2位で終わったけど、自分では満足できた?」

 新井「全然満足していないです」

 安仁屋「ですよね。やっぱり勝負事は、勝たないといけないから」

 新井「昨年は自分も監督初年度。開幕前、安仁屋さんは優勝と予想していただきましたが、周囲からの評価は軒並み最下位や5位が多かった。もちろん満足はしていませんが、2位で終わってCSもファイナルSまで進出できたのは、選手みんなの頑張りだと感謝しています」

 安仁屋「『家族』という言葉でチームがスタートした。一丸となる姿はものすごく見えた。いいことだったね。ただ、シーズン終盤にケガ人が多く出てしまったね」

 新井「そこは自分自身も反省しています。自分としてはシーズン序盤から適度にベテラン、主軸に休みを与えながら、と考えていた。勝負は夏場ぐらいからと思った中、あれだけ主力にケガ人が出てしまった。自分が一番反省しないといけないと思っています」

 安仁屋「監督は現役時代、鍛えられて育ってきた。今の選手には、そういうのも必要じゃないかなと。嫌われてもいい。勝てばいいんだから。厳しさを持ってケガをしない鍛え方をしてほしい。1人“鬼コーチ”がいれば全然違ってくると思うよ」

 新井「朝山打撃コーチになってもらいましょうか?(笑)」

 安仁屋「ちょっと嫌われてもいいからやってみろ、と。僕も言うから」

 新井「お願いします(笑)」

 安仁屋「優勝を狙う上では今がチャンスじゃないかな。若手が出てきて中堅の菊池、田中、ベテランの秋山や松山もいるからすごくいい雰囲気だね」

 新井「雰囲気はすごくいいと思いますね。秋山、松山もそうですしキク(菊池)、広輔(田中)も若手に助言してくれている。そして堂林や上本、野間。若手、中堅、ベテラン、みんなが気持ち的に横でつながってくれているな、と戦っていても感じました」

(続けて)

 「この1年間で選手も『新井さんってこういう考え方なんだ、こういう野球をするんだ』と分かってくれたと思います。基本的にはガンガン攻めまくれ!というマインド。選手も理解してくれていると思う。なのでスタートの段階で、今年は入っていきやすいと思っています」

 -今季は西川が抜ける。

 新井「そこのポジションに競争が生まれる。昨秋のキャンプでは、龍馬が移籍すると分かった時から若い選手は目の色を変えてやってくれた。そこで競争が生まれ、チームの底力も上がる。今年も戦いながら、強くなっていかないといけない。龍馬が守っていたポジションは、いろんな選手にチャンスが来ると思う。ですから『誰が出て来てくれるんだ?出て来いよ!』という楽しみがありますね」

 安仁屋「今季、先発ローテの投手は現時点で何人ぐらい決めている?」

 新井「まだ全然決めてないです。手術明けの大地(大瀬良)もメスを入れたのが3回目。まだリハビリの段階なので経過にもよる。大地も痛い箇所がありながら昨季はすごく悔しかったと思うんですけど。最後CSで投げた彼の姿が本来の大地の姿だと思います」

 安仁屋「そうだよね」

 新井「気迫が前面に出て、その時も肘に痛みがあったと思うけど『この試合で投げられなくなってもいい』ぐらいの覚悟と気合で上がってくれたと思う。大地のあの姿を見ているので、今年も期待しています」

 安仁屋「今年はやってくれると思う。昨年のCSファイナルS、ピンチを封じてガッツポーズした時『来年の大瀬良、楽しみだな』と思った。打たれても悔しさを体(感情)で出してほしい」

 -現状の先発陣の構想は。

 新井「床田、九里、森下はメディカル的に問題なければ中心となってやってもらいたい。ドラフト1位・常広も先発ローテに入っていける素材を持った投手で、すごく期待している」

 (続けて)

 「昨秋のフェニックス・リーグ前から2軍の試合でも、黒原は頭一つ抜けているという報告を受けていた。昨秋キャンプでもいいモノを見せてくれた。遠藤もいるし、楽しみな投手がたくさんいる。斉藤も楽しみ。昨年1年間は体作りから始まって順調に成長してくれている。『今年は1軍でチャンスをつかんで先発ローテに入って行くんだ』と思ってくれていると思う」

 安仁屋「昨季は中継ぎでは島内が、よく頑張った」

 新井「本当に頑張ってくれました。藤井ヘッドは2年前までタイガースのコーチとしてカープを見ていました。僕が監督に就任して終盤、特に八回を誰にするという話の際、藤井ヘッドに誰がいいかを尋ねたら『投げているボールは島内が別格。敵チームとしてやっていて、絶対に彼を何とかしないといけない。素材は抜群だから』というところから始まった。本当、期待通りに成長してくれました」

 安仁屋「先発、中継ぎ、抑えと投手はそろったと思う。阪神に負けないぐらい。あと選手起用に目を移せば、昨年は若い選手をものすごく使ったね。『え!』というようなスタメンもあって、何回も驚いた。監督がやったことが今年に生きると思う。選手が自覚を持ってやってくれるかだよね」

 新井「やってくれると思いますね」

 安仁屋「信じて使ったんだろうから」

 新井「もちろん大前提として勝つために、優勝するため日本一になるためにやっているのは当然です。その中でもファンの方に楽しんでもらいたい、ということも頭にあります。それが上本、菊池の4番起用であったり。もちろん勝ちにいくのですが、今年は昨年以上にもっとファンの方にワクワクしてもらいたいな、というのがありますね」

 -今季を戦う新井監督にエールを。

 安仁屋「去年やったことが今年、色んな形で生きてくると思う。きょう誰が4番を打つか分からない、お客さんを楽しませるのはファンにとってもありがたい監督。それをずっとできるのは新井監督しかいない!」

 新井「ハッハッハ」

 安仁屋「優勝も当たり前だけど、楽しみながら勝っていってほしいし『え?』と思う采配でもいい。勝ってチーム、選手を育ててほしい。今年は優勝、日本一しかない。ぜひそれを目指して頑張って」

 新井「頑張ります!ありがとうございます」

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