広島・末包 代打逆転V3ランで自力V復活! 首位と6差!新井監督「本当に素晴らしい末包さんのホームランでしたね」

 8回、逆転3ランを放って大喜びする末包(左)=撮影・北村雅宏
 8回、逆転3ランを放つ末包
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 「読売ジャイアンツ4-5広島東洋カープ」(29日、京セラドーム大阪)

 劇的なアーチで、自力優勝の可能性を復活させた。広島・末包昇大外野手(27)が2点を追う八回に、代打で左翼ポール際へ逆転6号3ラン。敗れた首位・阪神の優勝マジックを消滅させ、6ゲーム差に縮めた。引き分けを挟んで3連勝で、貯金は今季最多タイの14。奇跡の逆転Vへ、全員野球で白星を積み上げていく。

 祈りにも似た歓声と悲鳴が交錯した。末包はサイドステップを刻みながら打球の行方を追った。本塁打のジャッジを確認すると、右手で持ったバットを掲げて喜びを表現。劣勢ムードをはね返した、代打逆転3ラン。「思いが届いてくれて良かった」。大仕事をやってのけ、チーム全体を大興奮に包んだ。

 2点を追う八回2死一、二塁。代打で登場すると、カウント2-1から4球目の内角スライダーをバットに乗せた。白球が高々と舞い上がり、マウンドの高梨は思わずしゃがみ込む。左翼ポールよりわずかに内側へ着弾。「最後、切れそうだったので怖かった」と本音で振り返るも、勝利の女神がほほ笑んでくれた。どよめきを肌で感じ、巨体を揺らしながらダイヤモンドを一周した。

 この打席で初球は内角スライダーを空振り。外角へボール球が2球続いて、再び投じられた内角スライダーを仕留めた。「絶対どこかでもう1球、(内角が)来るなと思ったので、来た時にしっかり振れるようにと思っていた。2球ボールが続いて、少し楽になった」。冷静な読みも最高の結果につながった。

 27日・ヤクルト戦に続く2試合連続弾。殊勲の一打に新井監督も「見送ったらインサイドのいいところ。(ファウルにならず)切れずに、あそこがホームランになるのは、技術的にも成長してきている部分。本当に素晴らしい末包さんのホームランでしたね」と満面の笑みで称賛した。

 今季から自身のグラブに“縁起物”として虫の「とんぼ」の刺しゅうを金色で入れた。17年に放送されたTBS系ドラマ「陸王」を見たことが契機。とんぼは前にしか進まないことから“勝ち虫”と呼ばれていることを知り「入れてみました」と照れ笑い。幸運を呼び込むラッキーアイテムも、1軍で戦う自分の背中を押してくれている。

 価値ある一発で引き分けを挟んだ3連勝へ導き、自力優勝の可能性が復活。阪神の優勝マジックを消滅させ、首位とは6差となった。自慢の長打を「自分の生きる道」と語った若鯉。伸び盛りの和製大砲が、シーズン最終盤の戦いをさらに熱くさせていく。

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