カープ九里 セ防御率トップ1・826 勝利の立役者を指揮官称賛「本当にナイスピッチング」

 「日本ハム0-1広島」(7日、エスコンフィールド)

 広島・九里亜蓮投手(31)がチームトップの5勝目を挙げた。7回2安打無失点で7三振を奪う好投で自身3連勝。これで防御率1・826となり、村上(阪神)を抜いてリーグトップに躍り出た。チームは交流戦3カード目で初めてカード勝ち越し。2018年以来の交流戦連勝となった。

 燃え上がる闘志が白球に力を加え、九里が敵地で躍動した。1点リードの七回2死二塁。同点のピンチで代打・上川畑の一、二塁間の打球を菊池が好守で阻んで二ゴロ。アウトの瞬間を見届けると、グラブをたたいて右手を握り、感情を爆発させた。「野手の方がいいプレーで守ってくれて、僕も乗っていけた」。仲間への感謝が真っ先に口を突いた。

 二回まで無安打投球と上々の滑り出し。それでも「思ったところにボールが行くことの方が少なかった」と辛口のジャッジ。三回は2死満塁で、万波を初球フォークで遊ゴロに片付けた。「最少失点で切り抜けていけば、いつか必ず野手の方が点を取ってくれると思っていた。変に考え過ぎず(投げた)」と、笑顔で振り返った。

 昨年の交流戦でも対戦して白星を挙げている相手打線に、この日も的を絞らせない。長打は一本も許さず、相手先発・加藤貴とテンポのいい投げ合いを披露。四回から六回は三者凡退に封じた。

 新球場エスコンフィールドでの初登板。ほとんどの投手は初めて訪れる球場に足を運ぶと、マウンドの硬さや傾斜などを確認する。だが、九里は登板日までマウンドには上がらない。スパイクを履き、試合と同じ力感と歩幅で腕を振ってみて得られる感触を大事にしたい。そんな意図ある。

 この日の登板後も「自分の投球をしっかりすることに重きを置いて常にいる。マウンドどうこうは、特に気にはしていなかった」と意に介さない。チームトップの5勝目。防御率1・826は阪神・村上を抜いてリーグトップとなった。出色の数字にも「あんまり関係ないです」と気に留めなかった。

 チームにとって18年以来となる交流戦連勝の立役者に、新井監督も「ストライク先行で低めにボールを集めながら、動かしながら。本当にナイスピッチング」と称賛した。

 「球数が多く、テンポが悪くなったところがあった。映像を見直したりして、いいモノをしっかりと出していけるように準備したい」と九里に慢心はない。頼れる男が投手陣を支えていく。

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