広島・新井監督 オリックス・山下に脱帽「いい投手」 スタメンに「真っすぐに強い」左打者8人も 球団通算4900敗

 「オリックス9-2広島」(1日、京セラドーム大阪)

 広島は投打で奮わずオリックスに敗れ、球団通算4900敗目を喫した。最速158キロを計測した相手先発・山下の前に打線が封じられ、2017年以来6年ぶりの交流戦開幕カード勝ち越しはならず。4位・巨人には0・5ゲーム差に詰め寄られた。2日からは本拠地にソフトバンクを迎える。昨年は3タテを食らった鷹にやり返す!

 味方が守備に就く時間が、あまりにも長くなった。終盤に向かうにつれて、一気に突き放されていく。相手に14安打9点を許し、わずか2得点での球団4900敗目。相手先発・山下に無傷5勝目を献上しての敗戦となったが、新井監督は「いい投手だなと思いましたね。ただ、彼の速い真っすぐに対して各打者は、いい反応をしていたんじゃないかなと思う」と努めて前向きに話した。

 20歳の怪腕に、力でねじ伏せられた。二回まで一人の走者も出せなかったが、三回は先頭の田中がチーム初安打で出塁。2死後、西川の打席が右前打でつなぎ、スタートを切っていた田中は三塁を陥れた。西川の二盗で二、三塁とせめたが、韮沢がフルカウントから空振り三振に倒れ、決定打を欠いた。

 四回に1点を先制するも、五、六回は山下の前に無得点。常時150キロ台後半をマークする剛速球に緩いカーブを織り交ぜられ、攻略するまでには至らなかった。

 この日は菊池、マクブルームをベンチスタートにし、林を2試合ぶりに先発で起用。韮沢を2番据えて、羽月を今季初めてスタメンで抜てきした。左打者を8人並べた意図に指揮官は「真っすぐに強い打者を先発で使おうと。あれだけの真っすぐを投げるので、そこを基準に選んでいったという感じかな」と説明した。

 ただ、打った手も実らなかった。田中、坂倉が2安打を放ち、西川1安打を放つも、抜てきされた若鯉たちのバットからは快音が聞かれなかった。羽月は「本当に全ての球がいい球で、なかなか打つことは難しかった。次も使ってもらえるような内容にしていかないと。練習からもう一回、頑張っていきたい」と挽回を誓った。

 初戦もエース・山本の前に2安打完封負け。新井監督は若手に対し「いい投手は自分が打席に立って、肌で体感しないと分からない。一流の投手との対戦を糧として、成長していってもらいたい」と背中を押した。2日からは本拠地でソフトバンクと3連戦。昨年の交流戦では3連敗を喫した相手に、全員で意地を見せていく。

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