広島・大瀬良 8年ぶり自己最速タイ154キロ エース対決一歩も引かずも悔やむ暴投
「オリックス4-0広島」(30日、京セラドーム大阪)
山本由伸とのエース同士の投げ合い。広島・大瀬良大地投手は四回まで1安打に抑え、一歩も引かなかった。
ただ、五回に頓宮、杉本に連打のあと犠打で二、三塁とされた。ここで茶野に対する1ストライクからの2球目、外角フォークは低めに投げきった。が、坂倉が捕れず(記録は暴投)先制点を許す。思わぬ形の失点に思わず唇をかんだ。直後に茶野に犠飛を打たれ2点目を失った。
鬱憤(うっぷん)を晴らすように、続く紅林の2球目には2015年以来、8年ぶりとなる自己最速タイの154キロを投げ込み意地を見せた。7回2失点と先発投手の役割は果たしたが、交流戦は自身6連敗となった。
「悪くはなかったです。スピード的には出てたと思います。ただ、あそこの2点をなんとかしたかった」
今季は休養と故障で2度の登録抹消。投手陣のリーダーとして選手会長として、歯がゆい思いをしてきた。チームが苦手とする交流戦の初戦に勝ち、勢いを付けたい一心でマウンドに上がった。
「監督が言っていた通り、どんどんガツガツいこうって、そういう姿でマウンドにいたいなと思っていた。その点に関してはできたと思うんですけど、負けてしまったら意味がない」
悔しさを糧に、次こそ勝利へ導く。