広島・新井監督 甲子園凱旋星スルリ 守護神・栗林まさか 連勝「3」でストップ首位転落

 9回、中野にサヨナラ打を打たれ、ガックリの栗林(撮影・高部洋祐)
 9回、中野にサヨナラ打を許しガックリの栗林(撮影・山口登)
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 「阪神2-1広島」(18日、甲子園球場)

 守護神・栗林良吏投手(26)が1点リードの九回2死満塁から中野に打たれ、逆転サヨナラ負けを喫した。新井貴浩監督(46)にとって、古巣の甲子園での初戦。九回に野間がチーム14試合目にして初犠打を決め、マクブルームの適時打で執念の1点をもぎ取った。あとは逃げ切るだけだったが…。わずか2日で首位転落。第2戦で取り返す!

 西川の差し出すグラブの先を白球は抜けていった。マウンドで栗林は両手を膝に突いたまま動けなかった。九回2死満塁から侍ジャパンでチームメートだった中野に逆転サヨナラ打を打たれた。

 九回1死から梅野にフォークを右前打にされた。続く木浪には初球149キロを右翼線に二塁打で二、三塁。代打・渡辺諒はカーブで見逃し三振。

 2死までこぎ着けたところで内野陣がマウンドに集まる。一塁が空いている。近本と中野のどちらで勝負するか?近本を選択したが、カウント3-1となり申告敬遠で満塁。中野には粘られ9球目のフォークを左中間にはじき返された。

 「本当に悔しい結果ですし、申し訳ない気持ちが一番強い。阪神にやられるのは2回目。きょうはやり返したいと思ったけど、うまくいかなかった」

 宝刀フォークが決まらなかった。低めは見逃され、空振りも取れなかった。修正できなかったところを悔やんだ。阪神には今季初登板となった4日も同点の九回に登板し、大山に決勝打を浴びた。リベンジを誓ったマウンドで再びつかまった。

 あと一歩で逃した白星。新井監督にとっては現役最終年の18年7月26日以来、1727日ぶりの甲子園。その初戦での勝利を逃し、首位からも転落した。

 痛い敗戦でも指揮官は変わらなかった。

 「栗林もね、そりゃ打たれることもあるんでね。ウチのクローザーですからね、次も信頼して送り出したい。それだけですね」

 勝利のための最善の策は取った。打線は天敵・西勇の前に苦しんだ。両軍無得点の九回には菊池の安打を野間がバントで進め、14試合目にしてチーム初犠打。序盤でバントはしないという方針を貫き、球団最遅記録を更新した。そしてマクブルームの先制打へとつなげた。それでも勝てなかった。

 「本当のワンチャンスをね、点を取るんだという気迫が伝わってきますよね」

 勝ちきれなかったが、悲観はしなかった。やられたら次にやり返すだけだ。

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