広島・九里 任せた本拠地開幕投手 7回1失点好投 マツダスタジアム500勝導く

 7回、宗を遊ゴロに打ち取り、グラブをたたいて野手陣をたたえる九里(撮影・田中太一)
 7回、若月を打ち取り、声を出しながらベンチへ戻る九里(撮影・田中太一)
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 「オープン戦、広島5-5オリックス」(19日、マツダスタジアム)

 広島・九里亜蓮投手(31)が19日、本拠地開幕戦となる4月4日・阪神戦の先発投手に指名されたことが分かった。この日のオリックスとのオープン戦(マツダ)では、7回3安打1失点と好投。次回2軍戦での調整登板を経て“虎狩り”へ臨む。チームはマツダスタジアムでのリーグ戦通算500勝まで、あと1勝。右腕がメモリアル星へ導く。

 4・4阪神戦。本拠地開幕戦の先発に指名されると九里はしびれた。新井監督からは「マツダの開幕戦は任せたぞ」と短い言葉で託された。十分だった。指揮官の期待に応えたい思いがあふれた。

 「すごく大事な試合になる。意気に感じて、チームの勝ちにつながるような投球ができるようにやりたい」

 この日は先頭打者の野口に初球本塁打を浴びたが、以降は粘りの投球を見せた。続く西野に四球を与えるも、中川圭、森、杉本のクリーンアップには外野にすら飛ばさせない。三回にも連打でピンチを迎えたが、ここも追加点は許さなかった。

 四回以降はすいすいと凡打の山を築く。MAX145キロの直球を中心に変化球でもカウントを稼ぎ、力で押し込む投球。予定は6回だったが、志願して七回まで投げきった。

 「試合前のブルペンから、ある程度、自分の狙ったところには投げられていた。マウンドでも同じような感じで入って行けた」

 昨年末から米国に渡り約1カ月間、アリゾナ州の施設「ドライブライン・ベースボール」で投球フォームを見直した。だが、その成果はなかなか表れず。それでもやってきたことを信じて変えなかった。そして、ようやく手応えをつかんだ。

 「完成はまだまだだと思いますけど、ある程度、出来つつあるのかな」

 次回登板を予定する28日のウエスタン・ソフトバンク戦(筑後)を経て、阪神戦に臨む。昨季は4試合で1勝0敗、防御率3・86。特に好相性の印象はないという。

 「1、2番、俊足の打者を塁に出すと、失点の確率は上がる。大山選手、佐藤(輝)選手にしても長打があるので、逃げるような投球じゃなく、どんどん勝負していきたい」

 持ち味である攻めの投球で、マツダスタジアム500勝へ導く。

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