広島・大瀬良 もう飛ばし過ぎ注意 周囲が心配も「この時期に感覚つかんでおきたい」

 広島・大瀬良大地投手(31)に“飛ばし過ぎ注意報”が発令されていることが22日、分かった。昨季8勝9敗と不振に終わり巻き返しを目指す今季。ここまでの仕上がりは例年以上に早い。23日にもブルペン入りの見込み。あまりの順調ぶりに周囲からブレーキがかかるほど。エース復肩は間違いない!?

 大瀬良は約80メートルの遠投も軽々とこなす。そのボールは2月1日からのアピールを目指す若手投手と変わらない仕上がりぶり。バッテリー間に距離を縮めるとマウンド上で投げるかのごとく、キレのあるボールで相手を務める大道が悲鳴を上げるほどだ。

 「(仕上がりは)早いですね。ブルペン捕手の人からは“慌てないように”、“そんなに飛ばさなくていいんじゃない”と言われるんですけど(笑)」

 周囲が心配して止めに入りたくなるほどの早仕上げ。まだ1月。大瀬良ほどの実績があれば、この時期にそこまでする必要はない。それでも去年の反省からこの調整法を選んだ。

 「スタミナを付けるというよりもこの時期にちゃんと一つ一つのボールの感覚をつかんでおきたい。去年はそこを投げずにキャンプに入ってからやった。つかみきれないまま(シーズンに)入ってしまった」

 昨年は新たな取り組みとしてキャンプ中の球数を減らし、スタミナを温存する格好でシーズンに入ったが、息切れしてしまった。何より、自分自身でボールを操る感覚がないまま投げることのストレスが大きかった。

 このオフは体重を元通りに増やすなど、さまざまな取り組みを行ってきた。その成果は表れ始めている。

 「軽くブルペンで投げている映像を見ても去年、おととしよりは投げにいくときの間ができている。キャッチボールも出力が上がっている感じがしますし、真っすぐの強さだけじゃなくて、変化球の強さだったり、曲がり方も去年あまり感じたことがないくらいの感じでは来ている」

 きょう23日から始まる合同自主トレ第3クールでは立ち投げながら早くもブルペン投球も始める。周囲の心配をよそにキャンプインまでに2、3回はブルペンで投げる予定。キャンプでも昨年の600球程度から例年通りの1000球前後を投げ、きっちり仕上げてシーズンに入る。

 エース復肩の道筋はくっきり見えている。

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