カープ・ドラ2内田 目指すは鯉最強打者で五冠王!「投手ができるなら打者もできる」

 広島は12日、広島市内のホテルで新入団会見を開き、育成を含めた10選手が参加。ドラフト2位・内田湘大内野手(18)=利根商=は五冠王を目標に掲げた。首位打者、本塁打王、打点王、最多安打、最高出塁率。未来の4番候補が“最強打者”を目指す。

 見据える頂は誰よりも高かった。晴れ舞台で内田は“最強打者”になると誓った。「目標は高く。打者五冠を目指したい」。将来の4番として期待される右の長距離砲。新井新監督と抽選で来場した鯉党200人を前に力を込めた。

 「三冠はよく聞きます。投手五冠もよく聞く。投手ができるなら、打者もできるだろうと思って」

 首位打者、本塁打王、打点王、最多安打、最高出塁率を目指す。過去、上記5部門でトップだったのは1938年の中島治康(巨人)、73年の王貞治(巨人)、82年の落合博満(ロッテ)、85、86年のランディ・バース(阪神)、2004年の松中信彦(ダイエー、現ソフトバンク)の5人。カープでは誰も成し遂げていない。道は険しく、今季のヤクルト・村上が獲得した三冠王も、04年の松中以来18年ぶりだった。

 広島から指名を受けた1カ月後に目標を設定した。きっかけは動画サイトで見た落合氏の言葉だった。

 「目標は高くないと、と言われていた。(それを聞き)高くいこうかなと思いました」

 志を公言することは自分自身へ重圧をかけることでもある。内田はそれを力に変えてきた。幼少期から憧れていたプロ野球選手になれたのも夢を言葉に変え、練習に打ち込んできたからこそだと考えている。

 「プロも全然かなえられるような選手ではなかった。でも絶対になると言っていた。かなえないと逆に恥ずかしいし、そういう気持ちになる。公言した方が言霊(ことだま)としてかなうのかなと思います」

 利根商では投手兼一塁だったが、カープでは三塁に挑戦する。「あまり守ったことがなかったけど、難しいほど燃えるタイプ」。決意を固めてプロの世界に飛び込む。

 高校通算36本塁打のスラッガーは、走攻守と「笑」の四拍子そろった選手を目指すと話した。「笑」は目標とするカブス・鈴木をイメージして付け加えたもの。「愛されている選手で、笑顔が絶えない選手なのかなと思った。ファンを魅了しているのもすごい」。プレーに加え、周りを巻き込む雰囲気なども見習って目指していく。

 「練習を人一倍して早く1軍に上がって活躍できるように頑張ります」。18歳が新たな夢へと走り出す。

 ◆内田 湘大(うちだ しょうだい)2004年9月22日生まれ、18歳。長野県出身。右投げ右打ち。内野手。利根商から2022年度ドラフト2位で広島から指名を受ける。利根商では2年からレギュラーに定着。投手との二刀流でプレーした。スケールの大きさを感じさせる素材が魅力で高校通算36本塁打の強打者。

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