広島・栗林 秋季Cガチ参戦 今季31S守護神に慢心なし 逆襲へ「真っすぐがテーマ」
広島は31日、日南秋季キャンプを11月8日から21日までの期間で行うと発表した。休日は12、17日。3年ぶりの開催となり、プロ入り初めて参加することが決まった栗林良吏投手(26)は、同期間で自身を必死に追い込む姿勢を強調。投球面では直球の質を高め、3年目のシーズンに備える考えを示した。
調整という意味合いは、栗林になかった。チームとして悔しさを味わった今季。逆襲への思いは自然と増す。秋季キャンプは2019年以来の開催で、右腕は初参加。「目立つというか、全体練習では初めて一緒に練習する子がいる。責任を持って、全力でやれるようにしたい」と表情を引き締めた。
2年目の今季は48試合に登板して31セーブを記録。押しも押されもせぬ守護神となっても「軽くキャッチボールをしたり、ランニングメニューも軽く走ったりするぐらいなら、行かない方がいい。自覚と責任を持って、みんなと一緒にできれば」と慢心は一切ない。
長丁場のペナントレースを終え、疲労も蓄積する秋。だが、今月はオーバーホールどころか、あえて厳しいメニューを消化する。「キャンプはキツいと言われているので、ケガをしないように。しっかり追い込んで、できたらいい」と心身ともに鍛え上げていく。
ブルペン投球も行う見込みで「真っすぐがテーマ。平均球速もですし、質にこだわって」と直球を見つめ直す姿勢を示した。
そのテーマは、今季を振り返って導き出したという。「今年の投球スタイルを見ていると、フォークや、シーズン終盤はカット(ボール)に頼ったり、変化球頼りな部分がある。真っすぐでファウルと空振りが取れれば、他の球種も生きてくる」と分析した。理想像は、直球で相手をねじ伏せること。「真っすぐで勝負できる投手は、相手も嫌だと思うので」と原点に立ち戻って直球を磨く。
古巣のトヨタ自動車はこの日、社会人野球日本選手権で初戦を突破。ナインの躍動に「刺激にもなります」と吉報に笑顔を見せた。
5位という今季の順位は「自分の責任でもある」と主力の一人として受け止める。だからこそ来季までに残された時間は最大限、活用する。「反省を生かすために、やらなきゃいけないキャンプ。自分がしっかりやることで、来年に生きると思う」と栗林。自らを律し、本気で汗を流す。



