安仁屋氏「もっと投げ込んで本物のスタミナを」「首脳陣に〝嫌われ役〟いてほしい」

 リーグ優勝を目指した広島が5位に沈み、佐々岡監督は責任を取る形で退任を決意した。誤算があったとすれば、どこだったのか。それを新井貴浩新監督(45)の下、来季までにどう埋めていくのか。デイリースポーツ評論家・安仁屋宗八氏(78)が掘り下げた。

  ◇  ◇

 開幕当初、ピッチャーの陣容は整っていた。大瀬良、森下、九里、そして急成長の床田。さらにはアンダーソンの加入に遠藤の台頭と先発も充実。それが打線のつながりとうまくかみ合って、開幕6連勝以降の春先の成績に結びついていたと思う。

 「今年はいける」と感じ始めた頃、コロナ禍もあり、故障もありで、床田ら離脱者が出始め、また大瀬良の再調整などもあった。

 そこから、先発陣が五回までもたない試合が目立ち始める。しわ寄せは中継ぎ陣におよび、勝ちきれない試合が増えるという連鎖に陥った。

 この現象を突き詰めると、敗因はキャンプにあったのではないか。投げ込む数が少ない。1日70~80球程度投げると、翌日はノースロー。これではスタミナはつかない。

 「MLBでは」とか「トレーナーが」とか「昔とは違う」などと聞くが、MLBとは日程も登板間隔も違う。さらには食事やトレーニング施設など、昔よりはるかに進歩する中で、キャンプでの球数は逆に昔より増やせるくらいだろう。

 次の首脳陣には“嫌われ役”がいてほしい。その上で投手たちは「嫌々」ではなく、前向きに数多くブルペンをこなすことで、1年間持ちこたえられるピッチングスタッフが完成すると考える。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス